好酸球性肺炎は完治しますか?
急性型は治療でほぼ完全に回復しますが、慢性型は再発が多く、長期的な治療が必要になることが多いです。
好酸球性肺炎は、病型によって経過が異なります。
急性好酸球性肺炎(AEP)の場合
- 症状も、胸部X線写真で確認できる影も、通常は治療開始後1~2ヶ月で完全に消失します。
- 肺の機能も病気が回復したあとは、正常に戻るとされています。
- 再発はまれであり、再発した場合も、ほとんどは喫煙を再開したことが原因です。
- これらのことから、AEPは治療によって、ほぼ完全に回復する可能性が高いと言えます。
慢性好酸球性肺炎(CEP)の場合
- ステロイド治療を始めると症状や、画像上の異常は急速に改善しますが、治療を中止したり、ステロイドの量を減らしたりすると、再発が非常に多い(50~80%)のが特徴です。
- 再発は、最初の発症から数ヶ月後から数年後に起こることもあります。
- そのため、多くの患者さんは長期にわたる治療(1年以上)が必要となり、中には生涯にわたって薬を飲み続ける必要がある人もいます。
- 再発を繰り返す可能性や長期的な管理が必要であるため、AEPのように「完全に治る」とは表現されにくいですが、治療によって症状を良好にコントロールし、通常の生活を送ることが可能です。
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
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