非ホジキンリンパ腫
「非ホジキンリンパ腫」とは、免役に関係するリンパ系細胞ががん化する病気で、ホジキン細胞を伴わないものを指します。痛みがなく、可動性のある、硬いしこりがリンパ節にできます。しこりは口の中や首にできることが多いです。しこりが大きくなったり、なかなか治まらなかったりする場合は、血液内科を受診してください。
名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科
秋田 直洋 監修
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血液の細胞であるリンパ球ががん化する病気で、リンパ節が腫れたり、熱が出ることが特徴です。
非ホジキンリンパ腫の生命予後は、遺伝子の性質やがん細胞の量、年齢など多岐にわたる因子に依存します。
悪性リンパ腫のうち「ホジキンリンパ腫」は、リード・スタンベルグ細胞が見られることが特徴です。発症数が少なく、非ホジキンリンパ腫とは治療も異なる病気です。
悪性リンパ腫の再発率は、詳しい病気の診断などによってさまざまです。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)では約4割の方が再発し、再び治療が必要になると報告されています。
病変の数や広がり具合によりⅠ期~Ⅳ期に分類されます。
悪性リンパ腫に影響を及ぼす食べ物は特にありませんが、バランスのよい食事を心掛けましょう。
高齢者や男性に多く、自己免疫疾患や免疫不全を引き起こす薬剤治療、化学物質への暴露のある方はリスクになることがあります。
病型により進行速度は大きく異なるため、他の血液のがんと単純な比較はできません。
sIL2₋R(可溶性インターロイキン2受容体)という腫瘍マーカーが上昇することがあります。
低悪性度リンパ腫は、年単位で緩やかに進行するリンパ腫であり、いくつかの種類があります。
進行すると全身の症状が現れます。死因としては、感染症による肺炎や敗血症などがあります。
首や腋(わき)の下、足の付け根など、リンパ節の多いところにできることが多いです。
再発時には再度悪性リンパ腫の治療を行います。気になる症状がある場合には受診してください。
再発を確実に防ぐ方法はありません。定期的に検査を受けるようにしましょう。
治療法や病気の経過は病型によっても異なりますが、多くの患者さんが診断後も長生きしています。
健康診断では、症状がないまま血液検査や胸部X線検査で異常が見つかることがあります。
完全寛解は、がんの兆候がすべて無くなったと判定された状態です。
気になるしこりや腫れが見つかったり、健康診断で異常を指摘された場合には、早めに医療機関を受診するようにしてください。
70歳代が発症のピークであり、70~80歳代の患者さんが多い病気です。
B細胞性非ホジキンリンパ腫は、白血球の一種であるB細胞(Bリンパ球)ががん化する病気です。
耳の後ろにしこりがある場合、悪性リンパ腫も含めて何かの病気の可能性が考えられます。
悪性リンパ腫は鼠径部にもできることがあります。
悪性リンパ節のしこりには明確な基準はありませんが、成人では通常1~2cm以上とされています。
悪性リンパ腫の原因として、ストレスが直接的に関連しているという研究報告はありません。
悪性リンパ腫の中には、完全に治癒できる病態とそうでない病態があります。
悪性リンパ腫の病期を決めるために開発されたAnn-Arbor分類を改訂したのがLugano分類です。
悪性リンパ腫は10代・20代・30代の若い世代でもかかることがあります。
悪性リンパ腫は、骨髄や脾臓、肝臓など、さまざまな場所に転移することがあります。
悪性リンパ腫は白血球の一種であるリンパ球のがんで、白血病は血液細胞の異常増殖によるがんです。
悪性リンパ腫であるホジキンリンパ腫と、非ホジキンリンパ腫の発生率について解説欄をご参照ください。
悪性リンパ腫の予防には、原因となるウイルスや細菌の感染予防、食生活の改善、職業的な暴露を避けることが有効である可能性があります。
全身状態が良好な高齢者が治療を行わない場合は、余命が短くなる可能性があります。
5年全生存率はホジキンリンパ腫 80~90%以上、非ホジキンリンパ腫 約60~70%と差があります。
症状について
免疫、ウイルスや細菌などの感染症、環境要因、遺伝的要因などが関与することがありますが、ほとんどの原因は明らかになっていません。
首やわき、鼠径部のリンパが腫れることがあります。体重の減少、発熱、異常な発汗などの症状が見られることもあります。
初期症状として、首やわき、鼠径部のリンパが腫れることがあります。体重の減少や発熱が見られることもあります。
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
貧血になったり、出血しやすくなったりします。また、感染症にかかって全身症状が悪化するリスクも高まります。
Bulky病変とは、リンパ節を原発とする悪性リンパ腫の病期(Lugano分類)を分類する際の指標になる病変です。
悪性リンパ腫が再発した場合、リンパ節が再び腫れたり、発熱や体重減少といった全身症状が再発することがあります。
治療について
抗がん剤や特定の分子を標的とした薬剤による治療が主となります。放射線治療を行うこともあります。
病気や治療の影響により感染症に弱くなります。身の回りの方も含めて、手洗い・うがいなどの感染症対策が必要です。
高齢者では弱い治療を行うことも多いですが、THP-COP療法が副作用が少なく生存率も向上させたとの報告があります。
患者さんの状態や病型、治療歴などから決定されます。自家末梢血幹細胞移植が行われることもあります。
悪性リンパ腫に対する抗がん剤治療の入院期間は、平均で一般的に1〜2週間程度としている病院もあります。
悪性リンパ腫に対する抗がん剤治療に要する期間は、1クール21日とした場合、6クールで約126日間になります。
悪性リンパ腫の治療は通常、外来通院で行われます。
適切な治療により非ホジキンリンパ腫の生存率は向上し、今後も改善が期待されています。
難治DLBCLの5年全生存率は約40%で、副作用にはサイトカイン放出症候群等があります。
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(参考文献)
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