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スタチン使用中のCKや肝酵素の上昇はどうしますか?
東日本橋内科クリニック 循環器内科 院長
白石 達也 監修
上昇の程度をみて、中止や変更を考慮します。
スタチン使用4週間後を目安に自覚症状と、肝機能・CKを評価します。
CKの上昇がある場合
CKが正常上限の3~10倍に上昇した場合
患者の症状(褐色尿出現ないかなど)の観察および血中CK値測定を毎週行い、さらに上昇する場合は、スタチンの減量・中止を行います。
CK値が正常上限の10倍以上に上昇した場合
直ちに内服を中止します。
肝酵素の上昇がある場合
ALTが上昇(ただし正常上限x3未満)あるいはT-Bilの上昇(ただし正常上限x2未満)
さらに2〜4週間あけて経過をみる。
上昇続く場合は中止あるいはほかのスタチンの変更を考慮。
ALT≧正常上限x3あるいはT-Bil≧正常上限x2
中止、またほかのスタチンへの変更を考慮。
ALT≧正常上限x3かつT-Bil≧正常上限x2
直ちに内服を中止します。
喧嘩後に左胸が痛くて心臓がドキドキ、心筋梗塞の可能性はありますか?
主人と喧嘩した後、左胸の真ん中が痛くなり、心臓がドキドキしています。痛みは30分以内に改善しましたが、まだ少し残っています。痛みは打ち身のような感じで、指で示せるほど一部の箇所が痛かったです。心筋梗塞が心配です。過去に高血圧と高コレステロールの病歴があります。心筋梗塞の可能性はありますか?
60代 / 女性
喧嘩された後に左胸が痛くなったとのことで心配ですね。 左胸の痛みと心臓のドキドキ感について、特に心筋梗塞の可能性が心配されているとのことですが、ご説明いたします。
心筋梗塞とは
心筋梗塞の主な典型症状には、胸の痛み(特に胸の中央や左側で、締めつけられる様な痛み)、息苦しさ、冷や汗、吐き気、胸の圧迫感などがあります。痛みはしばしば腕、首、背中、あごに広がることがあります。
心筋梗塞の可能性は下がるものの、できれば早めの受診を
あなたの場合、左胸の痛みがあり、心臓のドキドキ感があるとのことですが、痛みが指で示せるほど限定されている点、痛みの持続時間が30分以内である点は、心筋梗塞の典型的な症状とはやや異なります。しかし、高血圧や高コレステロールの既往症があること、心臓のドキドキ感が不規則であることから、心筋梗塞の手前の狭心症という病気、心房細動やその他の心臓疾患の可能性も考慮する必要があります。 喧嘩の後に症状が始まったということは、ストレスが症状を引き起こした可能性もありますが、心筋梗塞を含む心臓疾患を完全に排除するためには、医療機関での詳細な診察が必要です。 胸の痛みが心臓からくるものだとすると、緊急性が高い場合も多いので、できれば早めに受診することをお勧めします。
この度は、ユビーかんたん医師相談でご相談いただきありがとうございます。ほかにも気になることがございましたら、いつでもご相談ください。
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アトーゼットHD服用後に肝機能悪化と神経痛・筋肉痛があります。自己免疫性肝炎の可能性はありますか?
アトーゼットHDを飲んでから、肝機能の数値が急に悪くなり、神経痛や筋肉痛もひどくなりました。医師は薬のせいではないと言います。お腹のエコー検査は問題なし。抗核抗体が陽性でした。自己免疫性肝炎の可能性はありますか?
60代 / 女性
お辛い中、ご相談いただき誠にありがとうございます。
高脂血症の治療薬アトーゼットHDを服用後に肝機能の数値が悪化し、神経痛や筋肉痛がひどくなったとのことですね。
肝臓の数値が上がった原因は、正確には経過を追う必要があります
まず、アトーゼットHDは副作用の頻度は不明ですが、横紋筋融解症と呼ばれる筋肉痛に似た症状を起こすことがあります。また、肝臓に負担をかけることがあるため、肝機能の数値が悪化することがあります。医師が薬剤性ではないと判断したようですので、薬による影響の可能性は低いのかもしれませんが、他の可能性をすべて否定する、あるいは経過を追わないとはっきりしてこないこともあるので注意が必要です。
自己免疫性肝炎とは
自己免疫性肝炎について 自己免疫性肝炎は、免疫系が自分の肝臓を攻撃することで炎症を引き起こす病気です。この病気は50-60代の女性で発症することが多く、抗核抗体が陽性になることがあります。発症時は自覚症状がないことがほとんどですが、だるさや疲れやすさを感じたり、重症な状態で発症する場合は、黄疸などが出てくることもあります。
抗核抗体は他にもさまざまな病気で陽性になることが多いので、この検査と肝機能障害だけで診断されることはありません。 自己免疫性肝炎の診断には、抗核抗体、肝機能を表す項目を含めた血液検査や画像検査、肝生検(肝臓の組織を採取して調べる検査)などが必要です。これにより、肝臓の炎症の程度や原因を詳しく調べることができます。 肝臓の数値が悪くなった場合、短期間の診察では原因がわからない場合もあり、経過を追っていく必要があります。抗核抗体を検査してるので、おそらく今後もフォローの予定かと思われますが、気にされている自己免疫性肝炎の疑いがあるか、ということも受診した医療機関の医師に尋ねるといいでしょう。その可能性も含めて今後の検査や治療を検討していくと考えられます。
ほかにも気になることがございましたら、いつでもご相談ください。
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(参考文献)
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