「肥満低換気症候群」とはどのような病気ですか?
高度の肥満に加えて、昼間の慢性的な高二酸化炭素血症を呈する病気です。
肥満低換気症候群(Obesity Hypoventilation Syndrome, OHS)は、肥満(BMI 30 kg/m²以上)に加えて、昼間の慢性的な高二酸化炭素血症(PaCO₂ 45 mmHg以上)を呈する病気です。
特に閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)を合併していることが多く、日本人では欧米人に比べてBMIが低い段階でも発症する傾向があります。
症状としては、日中の眠気や倦怠感、起床時の頭痛、呼吸困難などがみられます。
原因として、肥満による胸腹部への圧迫に加え、睡眠中の換気障害が挙げられます。
診断には血液ガス分析や睡眠検査(ポリソムノグラフィー)が用いられます。治療は主に持続的気道陽圧(CPAP)療法が行われ、体重管理や酸素療法が追加されることもあります。
適切な治療により、多くの患者で二酸化炭素濃度の改善が期待できると報告されています。
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
Yuka Harada et al. Obesity hypoventilation syndrome in Japan and independent determinants of arterial carbon dioxide levels. Respirology. 2014, 19, 1233-40.
Babak Mokhlesi et al. Evaluation and Management of Obesity Hypoventilation Syndrome. An Official American Thoracic Society Clinical Practice Guideline . Am J Respir Crit Care Med. 2019, 200, e6-e24..
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