肥満低換気症候群の原因は何がありますか?
肥満による換気量の低下と、睡眠中の換気障害および中枢性の問題が複合的に関与しています。
肥満低換気症候群(OHS)の原因には、主に次の3つが挙げられます。
1. 肥満による胸腹部の圧迫
体脂肪が胸部や腹部に蓄積することで、横隔膜や肺が圧迫され、呼吸がしにくくなり、換気量が低下します。
2. 呼吸中枢の感受性低下
睡眠中に繰り返される低酸素や高二酸化炭素状態により、脳の呼吸中枢が鈍感になり、二酸化炭素濃度が高くなっても呼吸が十分に促進されなくなります。
3. 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)の合併
多くのOHS患者はOSAを合併しており、夜間の気道閉塞による無呼吸・低呼吸が慢性的な高二酸化炭素血症を悪化させます。
このように、肥満による機械的な問題と、睡眠中の換気障害および中枢性の問題が複合的に関与していると考えられています。
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
Yuka Harada et al. Obesity hypoventilation syndrome in Japan and independent determinants of arterial carbon dioxide levels. Respirology. 2014, 19, 1233-40.
Babak Mokhlesi et al. Evaluation and Management of Obesity Hypoventilation Syndrome. An Official American Thoracic Society Clinical Practice Guideline . Am J Respir Crit Care Med. 2019, 200, e6-e24..
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