妊婦が伝染性紅斑(りんご病)にかかった場合の影響を教えてください。

妊婦の初感染は胎児貧血などの重篤合併症リスクがあり注意が必要です。

解説

妊婦が伝染性紅斑(りんご病)にかかると、胎児に重篤な合併症が生じることがあります。

伝染性紅斑はヒトパルボウイルスB19による感染症です。妊娠中に初めてこのウイルスに感染した場合、胎盤を介して約20%の割合で胎児に感染します。そのうちの約20%が胎児貧血や胎児⽔腫(貧血心不全の結果、胎児の体内に水分が過剰に溜まる状態)などの重篤な合併症を起こし、まれに流産や死産に至ることもあります。特に妊娠初期の感染が影響を受けやすく、妊娠中期以降に感染した場合のリスクは比較的低いとされています。

胎児の症状は⺟体の感染から数週間のうちに出てくることが多いとされています。感染した妊婦のほとんどは症状がないか軽度ですが、胎児の綿密なモニタリングが必要なため、感染の疑いがある場合は、速やかに産婦人科を受診しましょう。血液検査による免疫の有無や感染の有無の確認や、胎児の状態を観察する超音波検査のほか、必要に応じて専門的な管理や治療が行われます。

伝染性紅斑は、他の風邪と区別の難しい感染初期に最も感染力が強く、特徴的な発疹により、診断がつく頃には感染力が低いのが特徴です。伝染性紅斑に限らず、風邪症状がある周囲の人はマスク着用や手洗い、エチケットを守り、妊婦との接触を避けること、特に伝染性紅斑が周囲で流行している時期には、妊婦は手洗いなどの感染対策や、子どもの多い場所を避けるなどの注意が必要です。

公開日

最終更新日

宮城県立こども病院 小児科

谷河 翠 監修

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伝染性紅斑(りんご病)

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