呼吸性アシドーシスとアルカローシスは何が違いますか?
血液中の二酸化炭素の量によって、血液が酸性(アシドーシス)かアルカリ性(アルカローシス)かに分かれます。
呼吸性アシドーシスと呼吸性アルカローシスは、どちらも肺での空気の入れ替わり(肺胞換気量)の異常によって発生する、体内の酸・塩基バランスの異常です。
この2つの違いは、血液中の二酸化炭素(PaCO₂)の変動と、それによって血液が酸性またはアルカリ性のどちらに傾くかという点にあります。
呼吸性アシドーシス
- 換気状態:肺での空気の入れ替わりが不十分(肺胞低換気)
- PaCO₂:動脈血中の二酸化炭素が増加する
- 血液の状態:血液が酸性に傾く(アシドーシス)
呼吸性アルカローシス
- 換気状態:肺での空気の入れ替わりが過剰(肺胞過換気)
- PaCO₂:動脈血中の二酸化炭素が減少する
- 血液の状態:血液がアルカリ性に傾く(アルカローシス)
どちらの状態も、換気異常の程度や持続時間によって、血液のpH変化や症状の程度が大きく異なってきます。


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京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
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