呼吸性アシドーシスは主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
治療の中心は原因疾患の治療と換気補助です。呼吸刺激薬の使用は推奨されていません。
呼吸性アシドーシスの治療は、薬物療法よりも、根本的な原因疾患の治療と、非侵襲的換気(NIV)などの呼吸補助手段の適用が中心となります。
推奨されない薬物療法
- 呼吸刺激薬: メドロキシプロゲステロン、アセタゾラミド、テオフィリンなどの呼吸刺激薬は、急性または慢性の高二酸化炭素血症状態に対する効果が証明されていないため、使用は推奨されていません。
- 重炭酸ナトリウム: 重炭酸イオン(HCO₃⁻)は、急性呼吸性アシドーシスに対する効果的な緩衝剤ではありません。これを投与すると、体内で二酸化炭素が増加し、患者さんが換気を増やせない状態にある場合、アシドーシスをさらに悪化させる可能性があるため、真の適応がない限り避けるべきです。
使用が考慮される例外
- 鎮静剤の拮抗薬: 鎮静剤の過量投与が原因の場合、拮抗薬(例:ナロキソン、フルマゼニル)を使用して原因を迅速に可逆的にすることができます。
- 気管支拡張薬/ステロイド: COPDの急性増悪が原因の場合、これらを使用して気道抵抗を減らし、換気能力を改善します。
- 鎮痛薬/抗不安薬: まれなケースとして、重度の閉塞性肺疾患に伴う不安や頻呼吸による動的肺過膨張(肺に空気が溜まりすぎること)を軽減するために、少量のモルヒネや抗不安薬が有益となる場合があります。


呼吸性アシドーシスについて、特に知りたいことは何ですか?
利用規約とプライバシーポリシーに同意のうえ、もっとも当てはまる項目を選択してください。
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
こちらの記事は参考になりましたか?
よろしければ、ご意見・ご感想をお寄せください。
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
呼吸性アシドーシス
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
疾患について分かりやすくまとまっています
1
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
2
一問一答なので 読むのが簡単
3
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
初めての方へ
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ医療AIに不調を相談
医療AIパートナー ユビー
24時間いつでも健康の悩みを気軽にチャットで相談できるあなただけの医療AIパートナー。なんとなく不調な時や人に相談しづらい悩みがあるときも、どんな相談もOKです