アプリで体重や食事を記録すると、減量に効果がありますか?
短期は減量に有効ですが、1年後には差がなくなるとされています。
体重や食事を記録する「セルフモニタリング」は、減量の基本とされています。ここではアプリを使った場合の効果を解説します。
記録することの効果
肥満症の治療では記録がとても大切で、毎日体重をはかって書きとめ、目で見て変化を確かめることが、減量の効果を高めると確認されています(糖尿病診療ガイドライン2024)。
アプリについても、28件の研究(合わせて3,423人)をまとめた報告があります。アプリを使った人は、使わなかった人より体重が平均1.45kg、お腹周りが1.98cm、体の脂肪が1.32kg多く減っていました。差が最も大きかったのは、6ヶ月ほど続けた場合で、その差は2.5kgでした。
長期的な効果について
1年ほど経つと、差はほとんどなくなります。18件の研究(合わせて2,703人)をまとめた別の報告では、1年後の時点で、アプリを使った人と使わなかった人のBMIの変化にほとんど差がありませんでした。体重についても、1年後・2年後に明らかな差はみられていません。
つまりアプリの記録は、始めてから半年ほどは効果が出やすく、それを超えて続く効果は、今のところ確かめられていません。生活習慣を変える取り組み全般についても、長い目で見たときの糖尿病への効果は、まだ十分にわかっておらず、途中で続けられなくなる人が多いことも指摘されています(糖尿病診療ガイドライン2024)。
紙の記録との比較
糖尿病診療ガイドライン2024では、スマートフォンやタブレットを使った記録は、紙の記録と比べて続けやすく、6ヶ月以内の短い期間では減量の効果が大きいと記載されています。ただし、紙と直接比べた研究は限られており、どちらが優れているかは決まっていません。大切なのは、自分が続けやすい方法を選ぶことです。
ほかの方法と組み合わせ方
アプリやウェブで使えるようになれば、利用しやすくなり、取り組める人が増え、費用も抑えられると期待されています。記録は、食事・運動・ストレス管理などを含む「生活習慣を変えるための取り組み」の一部であり、組み合わせて行うものです。取り組み方については、医療機関への受診をご検討ください。
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(参考文献)
日本糖尿病学会 編・著『糖尿病診療ガイドライン2024』南江堂, 2024(第13章 13-2)
Li S, et al. Behavior Change Resources Used in Mobile App-Based Interventions Addressing Weight, Behavioral, and Metabolic Outcomes in Adults With Overweight and Obesity: Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials. JMIR Mhealth Uhealth. 2025;13:e63313. doi:10.2196/63313
Metzendorf MI, et al. Mobile health (m-health) smartphone interventions for adolescents and adults with overweight or obesity. Cochrane Database Syst Rev. 2024;2(2):CD013591. doi:10.1002/14651858.CD013591.pub2
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はまさき医院 糖尿病・内分泌科
濵﨑 秀崇 監修
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