気管支喘息と発熱は併発することがありますか?
発熱は気管支喘息そのものの主な症状ではなく、風邪などの感染症を併発して同時に起こることがあります。
気管支喘息と発熱が同時にみられることはあります。ただし、発熱は喘息そのものの典型的な症状ではありません。喘息のある人に発熱がみられる場合は、風邪やインフルエンザ、肺炎などの呼吸器感染症を併発している可能性があります。
気管支喘息そのもので発熱する?
気管支喘息は、空気の通り道である気道に慢性的な炎症が起こり、さまざまな刺激によって気道が発作的に狭くなることを繰り返す病気です。
主な症状は、咳、痰、喘鳴(ぜんめい)、息苦しさなどで、発熱は典型的な症状には含まれていません(日本呼吸器学会)。そのため、喘息のある人に発熱がみられる場合は、感染症をはじめとする別の原因が関係していないかを考える必要があります。ただし、発熱の原因が必ず感染症とは限らないため、症状が続く場合は医療機関で確認してもらいましょう。
気管支喘息と発熱が同時に起こる原因
喘息と発熱が同時にみられる主な理由のひとつが、呼吸器感染症の併発です。
- 呼吸器感染症による発熱: 風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、肺炎などでは、発熱とともに咳や痰などが現れることがあります。
- 感染症による喘息の悪化: 呼吸器感染症が刺激となり、それまで落ち着いていた喘息の症状が悪化することがあります。
インフルエンザでは、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身のだるさなどが比較的急速に現れるのが特徴です(厚生労働省)。
風邪、インフルエンザ、肺炎などの呼吸器感染症は、喘息を悪化させる大きな要因とされています。特に、空気が乾燥して感染症が流行しやすい冬は注意が必要です(環境再生保全機構)。
気管支喘息の症状
気管支喘息では、主に次のような症状がみられます。
- 発作的な咳や痰
- 呼吸時の「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音(喘鳴)
- 息苦しさや呼吸困難
- 胸苦しさや胸の圧迫感
- 夜間や早朝に起こりやすい咳や息苦しさ
すべての症状がそろうとは限りません。また、重い発作では空気の出入りが少なくなり、喘鳴が弱くなることもあるため、音が聞こえないから軽症とは限りません。
気管支喘息が呼吸器感染症で悪化するとどうなる?
呼吸器感染症を併発すると、咳、痰、喘鳴、息苦しさなどが普段より強くなり、喘息発作につながることがあります。
次のような変化がみられる場合は、喘息が悪化している可能性があります。
- 咳や喘鳴が増えた
- 痰の量や色が変化した
- 夜間や早朝の症状が強くなった
- 発作治療薬を使う回数が増えた
- 発作治療薬を使っても十分に改善しない
- ピークフローが普段より低下した
- 動いたときの息苦しさが強くなった
感染症が疑われる場合も、長期管理薬を自己判断で中止してはいけません。処方されている薬の扱いについてわからないことがある場合は、医師や薬剤師に確認してください。
気管支喘息と発熱があるときに気をつけたいこと
発熱と喘息症状が重なったときは、症状の変化を記録しておくと役立ちます。日本アレルギー学会の「ぜん息日記」も、症状、ピークフロー、薬の使用状況などの記録に利用できます。発熱に加えて息苦しさや喘鳴が強まる、いつもの対処で落ち着かないといったときは、早めに医療機関への受診をご検討ください。
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気管支喘息が治りづらい方へ


(参考文献)
一般社団法人日本呼吸器学会『呼吸器の病気 C-01 気管支ぜんそく』https://www.jrs.or.jp/citizen/disease/c/c-01.html.(参照 2026-09-08).
一般社団法人日本アレルギー学会『アレルギーポータル ― 成人のぜん息』https://allergyportal.jp/knowledge/adult-asthma/.(参照 2026-09-08).
独立行政法人環境再生保全機構(ERCA)『日常生活におけるぜん息悪化の要因|成人ぜん息|ぜん息基礎知識』https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/basic/adult/knowledge/causes.html.(参照 2026-09-08).
厚生労働省『インフルエンザ(総合ページ)』https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/index.html.(参照 2026-09-08).
Tamaoki J, Nagase H, Sano H, Kaneko T, Gon Y, Miyahara N, Sagara H, Tanaka A, Horiguchi T, Tagaya E, Akaba T, Tohda Y; PGAM Committee of the Japan Asthma Society. Practical Guidelines for Asthma Management (PGAM): Digest edition. Respir Investig. 2025;63(3):405-421.
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京都大学iPS細胞研究所 呼吸器内科
山形 昂 監修
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