「後腹膜線維症」とはどのような病気ですか?
後腹膜に慢性的な炎症性線維化が生じ、尿管などを圧迫する稀な疾患です。
後腹膜線維症は、後腹膜と呼ばれる体内で背中側に位置する領域に炎症性線維化(炎症が起こった結果、組織が線維成分に置き換わり固くなること)が起こり、尿管や下大静脈など後腹膜にある臓器を巻き込んで圧迫や閉塞を引き起こす稀な疾患です。特発性(原因不明)が全体の約2/3を占め、残りは薬剤(麦角アルカロイド、ドパミン作動薬など)、悪性腫瘍、感染、放射線治療、手術後などが原因とされる続発性(または二次性)と呼ばれます。
腰背部痛、倦怠感、体重減少といった症状がみられ、尿管閉塞が起こると水腎症(尿路の通過障害により尿が逆流し腎臓に尿が溜まること)や腎機能低下をきたすことが多いです。診断はCTやMRIによる画像評価が中心で、治療はステロイド薬による炎症抑制が第一選択となります。適切に治療すれば予後は比較的良好ですが、放置すると腎不全や下肢浮腫など重篤な合併症を招くため、早期診断と治療が重要です。

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京都大学医学部付属病院呼吸器内科 呼吸器内科
山城 春華 監修
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