肺炎球菌肺炎の場合、日常生活で気をつけることはありますか?
治療中と、治ったあとの回復期・予防において、日常生活で気をつける点があります。
肺炎球菌肺炎の治療中と、治ったあとの回復期・予防において、日常生活で気をつける点があります。
1. 治療中の注意点(最も重要な時期)
肺炎の治療中は、原因菌(肺炎球菌)を抗菌薬で退治すると同時に、体が回復するための「体力」を温存することが最も重要です。
- 安静と休養を第一にする: 肺炎は非常に体力を消耗する病気です。無理をせず、十分な睡眠と休息をとってください。
- 処方された抗菌薬は必ず飲みきる:症状がよくなってきたように感じても、自己判断で薬を中断しないでください。菌を完全に退治するために、医師から指示された期間、必ず最後まで飲みきることが重要です。
- 水分と栄養をしっかり摂る:発熱や咳で水分が失われがちです。脱水を防ぐため、こまめに水分を補給してください。また、消化がよく栄養価の高い食事をとり、体力の維持に努めてください。
- 絶対に禁煙する:喫煙は、肺の防御機能や修復機能を著しく低下させ、肺炎の治りを悪くします。治療中は必ず禁煙し、できればこれを機に禁煙を継続することが強く推奨されます。
- 症状の悪化に注意する:「薬を飲んでも熱が下がらない」「息苦しさが強くなる」といった場合は、薬が効いていないか、病状が進行している可能性があるため、すぐに医療機関に相談してください。
2. 回復期・今後の予防
- 無理をせず徐々に体力を戻す:肺炎が治った直後は、体力が完全に回復していません。すぐに仕事や運動に復帰せず、軽い散歩などから徐々に体を慣らしていきましょう。
- 口腔ケア(口の中を清潔に保つ):口の中に細菌が多いと、就寝中などに無意識に唾液とともに細菌を気管に吸い込んでしまうことがあります(誤嚥)。口腔ケアで口内細菌を減らすことは、肺炎球菌肺炎だけでなく、特に高齢者の誤嚥性肺炎の予防に非常に有効です。質の高い口腔ケアは、肺炎の発症率や死亡率を減少させる可能性が報告されています。
- 肺炎球菌ワクチンの接種を検討する:肺炎球菌肺炎は、一度かかっても再発する可能性があります。特に65歳以上の方や、慢性の心臓病・呼吸器疾患・糖尿病などをお持ちの方は、再発予防・重症化予防のために肺炎球菌ワクチンの接種を医師と相談してください。
- インフルエンザワクチンの接種:インフルエンザに感染すると、気道の粘膜が傷つき、二次的に肺炎球菌肺炎を起こしやすくなります。毎年のインフルエンザワクチン接種も重要です。
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京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
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