肺炎球菌肺炎で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
初期治療開始から72時間で十分な改善がなければ、病態の再評価と治療方針の再検討が必要です。
肺炎球菌性肺炎は、適切な抗菌薬が投与されていれば、菌血症を伴わない限り、通常は治療開始から72時間以内に改善が期待されます。 もし、72時間の段階で十分な改善が得られない場合、抗菌薬の不適切投与、耐性菌の関与、または心不全や肺がんなどの非感染性病態の合併など、他の要因が影響していないか慎重に再評価する必要があります。
- 感染性の要因:抗菌薬がカバーしない病原体の関与(ウイルス、真菌、抗酸菌など) ・抗菌薬耐性菌の関与(MRSA、PRSP、緑膿菌、ESBL産生菌など) ・治療に時間のかかる病原体(ノカルジア属、放線菌など)
- 細菌側の要因:耐性化(日本ではマクロライド耐性株が多い)
- 宿主側の要因:膿胸、肺膿瘍などの病巣形成による抗菌薬の移行不良 ・全身免疫機能の低下
- 薬剤側・医療側の要因:抗菌薬の投与量が不十分 ・治療介入開始の遅れ
これらの要因を鑑別するために、胸部CTや気管支内視鏡検査などの追加検査を行うことが有用な場合があります。
薬を3日間程度飲んでも症状がよくならない、あるいは悪化する場合は、治療方針を見直す必要があるため、速やかに主治医に相談することが最も重要です。
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京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
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