咳嗽(咳が出る)は、胃食道逆流症の症状として現れることがありますか?
胃酸などが逆流して咳が出ることがあります。胸やけがなくても咳だけが出る場合もあります。
胃食道逆流症(GERD)は、胃の内容物が食道に逆流する病気ですが、その症状として咳が現れることがあります。欧米では慢性的な咳の三大原因の一つとされています。この咳には以下の特徴があります。
- 会話中、食事中や食後、特定の食べ物、寝ている時や起床直後、前かがみになった時などに悪化しやすいです。
- 胸やけや酸っぱい水が上がる(呑酸)などの食道症状を伴うことが多いですが、こうした症状がなく咳だけが出ることもあります。
- 夜間に咳が治まる(または少なくなる)場合、この病気を疑う一つの目安になります。
原因は、胃酸などの刺激が神経を介して咳を引き起こしたり(反射説)、逆流したものが直接気道を刺激したりすること(逆流説)と考えられています。治療には胃酸を抑える薬(プロトンポンプ阻害薬など)や消化管の動きを良くする薬が使われます。
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京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
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