甲状腺機能障害には初期症状はありますか？

甲状腺機能障害には初期症状がありますが、軽度であったり非特異的であったりするため、見逃されやすいです。

甲状腺機能低下症の初期には、倦怠感、寒がり、軽度の体重増加、便秘、皮膚乾燥などがみられますが、進行が緩やかなため、加齢や生活習慣の影響とされることが多いです。また、潜在性甲状腺機能低下症ではほとんどが無症状で、ちょっとした疲労感が見られる程度です。

甲状腺機能亢進症（甲状腺中毒症）の初期では、動悸や手の振え、暑がり、発汗過多、体重減少などが出現しますが、ストレスによる症状や更年期症状と似ている面があります。

亜急性甲状腺炎では、これらの症状に加え、発熱や頸部痛が見られ、他の甲状腺中毒症を起こす病気と区別するきっかけとなります。甲状腺機能障害の診断は症状だけではなく、血液検査による甲状腺機能の評価が重要です。