再生不良性貧血と診断された場合、余命はどれくらいでしょうか?

重症度により予後が異なりますが、早めに的確に治療された場合70%の方が輸血不要になるまで改善します。

解説

近年、治療の発展や骨髄移植が早めに行われるようになったことで、的確に治療された場合、70%の方が輸血不要になるまで改善でき、約90%は長期生存することができるとされています。

しかし、好中球の減少に対する治療(G-CSF)の効果がない場合、早めに骨髄移植が行われないと感染症発症により死亡する確率が高くなります。また、一部の重症例や発症後長期間経過した患者さんでは治療に反応せず、頻回な輸血が必要な場合、輸血後鉄過剰症いう別の病気になり、糖尿病心不全、肝障害などの症状が現れます。

また、免疫抑制療法で改善した患者さんの約5%は骨髄異形成症候群急性骨髄性白血病などの悪性疾患に移行するとされています。このため、血球減少が改善したあとも、定期的に検査を受ける必要があります。

公開日

最終更新日

兵庫医科大学病院 輸血・細胞治療センター 血液内科

山原 研一 監修

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