夜驚症と発達障害には、どのような関係がありますか?
発達障害の子は、睡眠リズムや神経特性により、夜驚症が出やすい傾向が示唆されています。
夜驚症は、発達障害のある子どもに、やや多く見られる傾向があります。
夜驚症と発達障害の関係は完全には解明されていませんが、いくつかの研究で、発達障害のある子どもに夜驚症が、やや多く見られる傾向が報告されています。特に、感覚処理障害、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)などの神経発達障害を持つ子どもでは、夜驚症の有病率と重症度が高いことが示されています。これらの子どもの夜驚症は、複雑な脳発達要因、遺伝的素因、そして環境的影響と関連していることが多いと考えられます。
両者の関連の理由として、以下のことが考えられます。
- 睡眠リズムの乱れ:発達障害では入眠や覚醒のリズムが不規則になりやすく、深いノンレム睡眠への移行制御が不安定になる
- 感覚過敏やストレス:環境の変化や刺激に敏感な場合、夜間の過覚醒が誘因になる
- 自律神経系の制御不全:「闘争・逃走反応」を司る交感神経系が過剰に活性化し、正常な睡眠パターンを乱す
- 神経発達の特性:脳の発達のタイミングや神経回路の成熟度の違いが関与する
また、幼児期における頻繁な夜驚症は、不安や抑うつを含む情緒面、行動面の問題と関連していることも示されています。
ただし、発達障害があれば必ず夜驚症になるわけではなく、逆に夜驚症のある子どもが発達障害であるとも限りません。家庭では安全対策と生活リズムの安定を重視し、必要に応じて小児科や睡眠専門医、発達支援機関と連携することが大切です。


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宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
(参考文献)
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