急性気管支炎に抗生物質は効きますか?
急性気管支炎の多くはウイルス性であり、抗生物質はほとんどの場合、有効ではありません。
急性気管支炎は、主にウイルスが原因であるため、抗生物質は効果がありません。
多くの臨床試験やガイドラインでは、合併症のない急性気管支炎への抗生物質の使用は推奨されていません。 抗生物質を使っても、咳の期間がわずか0.6日短縮される程度の、臨床的にごくわずかな効果しか示されていません。
一方で、抗生物質の使用は、下痢や発疹などの副作用を引き起こすリスクがあり、重症の場合は生命を脅かす副作用(アナフィラキシーショックやスティーブンス・ジョンソン症候群、クロストリジウム・ディフィシル関連下痢症など)も報告されています。
また、不適切な抗生物質の使用は、薬剤耐性菌の増加という公衆衛生上の大きな脅威にもつながります。 ただし、百日咳など治療可能な特定の細菌感染が確認、または強く疑われる場合は、抗生物質が推奨されることがあります。
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
Richard P. Wenzel et al. Acute Bronchitis . N Engl J Med. 2006, 355, 2125 - 2130.
Aaron M Harrisl et al. Appropriate Antibiotic Use for Acute Respiratory Tract Infection in Adults: Advice for High-Value Care From the American College of Physicians and the Centers for Disease Control and Prevention. Ann Intern Med. 2016, 164, 425-34.
Scott Kinkade et al. Acute Bronchitis . Am Fam Physician. 2016, 94, 560-565.
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