サルコイドーシスとアミロイドーシスの違いを教えてください。

原因、病理、診断法、治療方針が大きく異なります。

解説

サルコイドーシスアミロイドーシスは、どちらも全身性の疾患であり、複数の臓器に病変を生じうる点では似ていますが、原因、病理、診断法、治療方針が大きく異なります。

サルコイドーシスは、原因不明の免疫異常により非乾酪性類上皮細胞性肉芽腫が全身の臓器に形成される病気です。

肺やリンパ節、目、皮膚、心臓などに好発し、特に肺門リンパ節の腫脹やぶどう膜炎などが代表的です。

組織検査では、肉芽腫の形成が特徴で、自己免疫的な反応が関与すると考えられています。

治療にはステロイドが用いられ、臓器障害の程度に応じて治療方針が決定されます。

一方、アミロイドーシスは、異常な蛋白質(アミロイド)が組織間質に沈着して臓器障害を引き起こす病気です。

原因には、免疫グロブリン異常(ALアミロイドーシス)や慢性炎症(AAアミロイドーシス)などがあります。

心臓、腎臓、消化管、神経などに病変が起こりやすく、組織検査ではアミロイドの沈着がコンゴーレッド染色で確認されます。

つまり、サルコイドーシスは免疫反応による炎症性肉芽腫の形成が中心であるのに対し、アミロイドーシスは異常蛋白の沈着による構造障害が主体であり、病態の本質は全く異なります。

診断や治療も専門的な知識を要し、両者の区別は臨床的に非常に重要です。

公開日

最終更新日

京都大学医学部附属病院 呼吸器内科

山形 昂 監修

おすすめのQ&A
関連する病気と症状

(参考文献)

この記事をシェアする

治療が必要な患者様へのお願い

サルコイドーシス

の方は説明を必ずお読みください

こちらのQRコードを

スマーフォンのカメラで読み取ってください

疾患について分かりやすくまとまっています
1

QRコードを読み取るだけ 非接触で安心

2

一問一答なので 読むのが簡単

3

どんな治療をするべきか 納得して取り組める

関連するQ&A
関連する病気と症状
気になる症状はユビーアプリで簡単チェック
初めての方へ

ユビー病気のQ&Aとは?

現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。

病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ
無料で症状を調べる
症状を調べる

症状検索エンジン「ユビー」

体調に不安がある、医療機関への受診を考えている方向けに、20〜30問程度の質問に答えることで、あなたに関連性のある病名や、適切な受診先を無料で調べられます。

医療機関を探す
医療機関を探す

お近くの病院をお探しの方へ

「受診科が分からない」「どの医療機関に行ったらいいか分からない」といった悩みは、ユビーの病院検索が便利です。近所の病院も探せるので、ぜひご利用ください。

治療法を調べる
治療法を調べる

治療案内ユビー

自身の治療情報を登録することで、治療の選択肢や使っている薬についてなど、あなたの参考になりそうな治療情報を調べられる機能です。

ネットで医師相談
ネットで医師相談

ユビーかんたん医師相談

病院にすぐに行くべきかなど悩んだタイミングですぐに相談。つらくて病院に行けないとき、時間がないとき、夜間や休日などに、いつでも医師に相談できます。