サルコイドーシスの診断基準を教えてください。
「組織診断群」と「臨床診断群」のそれぞれに診断基準があります。
サルコイドーシスの診断は、厚生労働省や日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会の基準に基づいており、「組織診断群」と「臨床診断群」のいずれかに分類されます。
【1. 組織診断群】
以下の3条件すべてを満たす場合に確定診断されます
- 類上皮細胞肉芽腫(非乾酪性)が、壊死を伴わずに確認されていること
- 既知の原因による肉芽腫(例:結核、真菌症など)やサルコイド反応を除外できていること
- 全身の臓器病変を十分に評価したうえで、サルコイドーシスに一致する臨床所見があること
【2. 臨床診断群】
組織診断が得られないが、以下の条件を満たす場合に診断されます
- 呼吸器・眼・心臓の3臓器中2臓器以上で、サルコイドーシスに特徴的な臨床所見があること
- 以下の特徴的検査項目のうち2つ以上が陽性であること:
- 両側肺門リンパ節腫脹(BHL)
- 血清ACEまたはリゾチーム高値
- 血清可溶性IL-2受容体(sIL-2R)高値
- GaシンチグラフィーまたはFDG-PETでの明らかな集積所見
- 気管支肺胞洗浄液(BAL)でCD4/CD8比が3.5以上であること
【3. 除外すべき疾患】
以下を除外することが必須です
このように、臨床・検査・組織の3方向からの評価と、他疾患の除外が重要となります。
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
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