体重のことで病院に行くのは恥ずかしいです。怒られたりしませんか?
体重や生活習慣を聞くのは、責めるためでなく原因や病気を確かめるためです。肥満症は治療の対象となる病気です。
体重の相談は、医療機関で受けてよい正当な理由です。医師が体重や生活習慣を詳しく聞くのは、責めるためではなく、肥満の原因や肥満に関係する病気を確かめるためです。そもそも肥満症は、肥満に関連する健康障害があるか、その合併が予測され、医学的に減量が必要な「病気」とされています(肥満症診療ガイドライン2022)。
ただ、海外の研究では、医療者の中にも肥満への否定的な思い込みがあると報告されており、嫌な思いをする可能性がまったくないとは言えません。つらく感じたときの対処は、下記の「嫌な思いをしたら」で紹介します。
医師が体重や生活習慣を詳しく聞く理由
診察では、体重の変化や生活習慣、持病、飲んでいる薬などを聞かれることがあります。肥満には、生活習慣のほか、遺伝や社会的な要因などさまざまな要因が関わり、ホルモンの病気や薬が原因のこともあります。ホルモンの病気や薬が原因の場合はその対応が必要になることが多いため、診療ではまず、こうした原因や肥満に関係する病気がないかを確かめます(肥満症診療ガイドライン2022)。
受診をためらいやすい理由と、その実際
肥満に対する偏見(スティグマ)は、「自己管理の問題であって、医療を受ける対象ではない」という誤った理解を生み、適切な治療の機会を奪うことにつながると指摘されています(肥満症診療ガイドライン2022)。
受診するときの伝え方と、嫌な思いをしたら
切り出し方に迷うときは、次のような伝え方があります。
- 「健康診断で体重と血圧を指摘されたので、相談したいです」
- 「この1年で体重が増えて、疲れやすくなりました」
診察で責められたように感じたり、相談しにくいと感じたりした場合は、我慢して通い続ける必要はありません。ただ、相談そのものをやめてしまうと、肥満に関係する病気を確かめたり、治療を受けたりする機会を逃すおそれがあるため、別の医療機関への相談をご検討ください。
受診でお悩みの方は、以下も参考にしてください。
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(参考文献)
日本肥満学会 編. 肥満症診療ガイドライン2022. ライフサイエンス出版, 2022.(第1章 p.1-4、第2章 p.14)
日本肥満学会. あなたの肥満、治療が必要な「肥満症」かも!? https://www.jasso.or.jp/contents/wod/index.html .(参照 2026-10-14).
日本医学会連合TEAM事業・日本肥満学会・日本肥満症治療学会 合同企画シンポジウム(2023年11月26日)「オベシティスティグマ解消のアドボカシー活動」発表要旨. https://www.jasso.or.jp/contents/wod/advocacy-team.html.(参照 2026-10-14).
Rubino F, Puhl RM, Cummings DE, et al. Joint international consensus statement for ending stigma of obesity. Nat Med. 2020;26(4):485-497.
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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
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