潰瘍性大腸炎では疲れやすくなりますか?
潰瘍性大腸炎では疲れやすくなることがあります。貧血や栄養障害などが原因と考えられており、患者さんの約22%が慢性的な疲労を感じているとの報告もあります。
はい、潰瘍性大腸炎では疲れやすくなることがあります。原因などを以下に記載します。
潰瘍性大腸炎で疲れやすくなる原因
潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜に炎症が起こる病気で、活動期(症状が出ている時期)には、体のさまざまな部分に影響が及びます。疲れやすさや倦怠感(けんたいかん)が生じる主な原因として、以下が考えられています。
- 貧血:大腸の粘膜から出血が続くことで、血液中の赤血球が減り、貧血が起こります。貧血になると体に十分な酸素が届きにくくなり、だるさや疲れを感じやすくなります(難病情報センター)
- 栄養障害:下痢や食欲不振が続くと、体に必要な栄養素が十分に吸収されず、エネルギー不足から疲労を感じることがあります(難病情報センター)
- 炎症に伴う体力の消耗:炎症が続いている状態では発熱や食欲不振などの全身症状が加わり、体力が消耗して疲労感につながることがあります(難病情報センター)
潰瘍性大腸炎と疲労感の頻度
海外の研究では、潰瘍性大腸炎の患者さんの約22%が慢性的な疲労を報告しており、これは健康な方の約11%と比べて有意に高い割合であることが報告されています(Jelsness-Jorgensen et al. Inflamm Bowel Dis. 2011)。疲労の要因としては、貧血(ヘモグロビン値の低下)、消化器症状の存在、睡眠の質の低下が挙げられています。
潰瘍性大腸炎の疲労以外の全身症状
潰瘍性大腸炎では、疲れやすさのほかにも、以下のような全身症状がみられることがあります(難病情報センター)。
- 発熱:炎症が強いときに37.5℃以上の熱が出ることがあります
- 体重減少:食欲不振や下痢の持続によって、体重が減ることがあります
- 関節や皮膚の症状:腸管外合併症として、関節の痛みや皮膚の症状、目の炎症などが現れることがあります
潰瘍性大腸炎の疲れやすさへの対処
疲れやすさは、炎症が落ち着いている寛解期(かんかいき)には改善することが多いとされています。そのため、医師の指示のもとで治療を継続し、炎症をコントロールすることが大切です。また、十分な睡眠や規則正しい生活を心がけることも重要です(難病情報センター)。疲労感が長く続く場合や日常生活に支障がある場合は、早めに医療機関への受診をご検討ください。
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(参考文献)
難病情報センター.潰瘍性大腸炎(指定難病97).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/62(参照 2026-07-21)
“潰瘍性大腸炎(指定難病97)診断・治療指針(医療従事者向け)”.難病情報センター.https://www.nanbyou.or.jp/entry/218,(参照 2026-07-21).
Jelsness-Jorgensen et al. Chronic fatigue is more prevalent in patients with inflammatory bowel disease than in healthy controls. Inflamm Bowel Dis. 2011, 17, 1564-72.
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富士在宅診療所 一般内科
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