潰瘍性大腸炎を放置するとどうなりますか?
放置すると大量出血や穿孔などの重い合併症を起こし、大腸がんのリスクも高まるとされています。
潰瘍性大腸炎を放置した場合の腸管合併症
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が起こる病気です。治療をせずに放置すると、炎症が悪化し、以下のような腸管合併症を起こすことがあります。
- 大量出血:大腸の粘膜からの出血が増え、貧血やショック状態に至ることがあります
- 中毒性巨大結腸症:大腸が異常にふくらみ、全身状態が急速に悪化する危険な状態です
- 穿孔(せんこう):炎症が進むと腸に穴があき、腹膜炎を引き起こして命に関わることがあります
- 狭窄(きょうさく):炎症が長く続くことで腸が狭くなり、便の通過が妨げられることがあります
これらの合併症が生じた場合、緊急の外科手術が必要になることもあります。
潰瘍性大腸炎の放置と大腸がんリスク
潰瘍性大腸炎を発症してから7〜8年以上経過すると、炎症が続いた部分から大腸がんが発生するリスクが高まるとされています。特に、大腸全体に炎症が及ぶ「全大腸炎型」の方はリスクが高いとされています。大腸がんの早期発見のためには、少なくとも1〜2年に1回は内視鏡検査を受けることが推奨されており、症状が落ち着いている時期であっても定期的な検査を続けることが大切です。
潰瘍性大腸炎の腸管外合併症
潰瘍性大腸炎では、大腸以外の臓器にも症状が現れることがあり、これを「腸管外合併症」と呼びます。具体的には以下のような症状が報告されています。
潰瘍性大腸炎が重症化するとどうなる?
治療を行わず重症化すると、水のような下痢と大量の出血が続き、脱水や貧血、栄養障害といった全身状態の悪化を招きます。さらに劇症型と呼ばれる最も重い状態になると、高熱や強い腹痛を伴い、緊急の外科手術が必要になることもあります。劇症型は予後が極めて不良とされています。潰瘍性大腸炎と診断された方で、血便の増加や強い腹痛、発熱などの症状が見られた場合には、早めに医療機関への受診をご検討ください。
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(参考文献)
「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」(久松班). 潰瘍性大腸炎・クローン病診断基準・治療指針. 厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業, 2022.
難病情報センター.潰瘍性大腸炎(指定難病97).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/62(参照 2026-07-21)
“潰瘍性大腸炎(指定難病97)診断・治療指針(医療従事者向け)”.難病情報センター.https://www.nanbyou.or.jp/entry/218,(参照 2026-07-21).
“潰瘍性大腸炎(指定難病97)FAQ(よくある質問と回答)”.難病情報センター.https://www.nanbyou.or.jp/entry/441,(参照 2026-07-21).
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