ポンペ病の乳児型と遅発型の違いを教えてください。
乳児型は生後すぐ重症化し心臓障害が強く、遅発型は幼児〜成人期に発症し進行が緩やかです。
乳児型は発症が早く、重症度が高く心臓への影響が強いのに対し、遅発型は発症が遅く、軽症で骨格筋への影響が中心です。
ポンペ病は、体に蓄えられる糖(グリコーゲン)を分解する酵素が不足することで、筋肉や心臓に糖がたまり、筋力低下や心臓の障害が起こる遺伝性の病気です。この病気は、発症時期により、乳児型と遅発型に分けられます。どちらも同じ遺伝性疾患(GAA 欠損症)ですが、発症年齢、影響を受ける臓器、重症度、予後が大きく異なります。
①乳児型ポンペ病
- 発症:生後すぐ〜数ヶ月以内
- 酵素活性:ほぼゼロに近い(重度の不足)
- 主な症状:全身の筋緊張・筋力の低下、運動発達の遅れ、哺乳力が弱い、発育不良、呼吸が弱い、心肥大
- 特徴:心臓の筋肉にグリコーゲンが大量にたまり、心臓が肥大してしまうため、心臓への障害が強い。進行が速く、治療しない場合は生後1~2年以内に重篤化する。酵素補充療法の早期開始で生命予後や発達が大きく改善する。
②遅発型ポンペ病
- 発症:1歳以降〜成人まで幅広い
- 酵素活性:部分的に残っている
- 主な症状:歩きにくい、転びやすい、階段が登りにくい、疲れやすい、呼吸筋の弱さ(息切れ、睡眠中の低換気)
- 特徴:心肥大はまれで、主に骨格筋(手足の筋肉)や呼吸筋が障害される。人によって発症年齢も症状の強さも異なるが一般的に軽症で、進行も非常に緩やかである。多くの患者さんは成人期や高齢期まで生きるが、治療しないと時間の経過とともに重大な障害や呼吸不全を発症する可能性がある。
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宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
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