ポンペ病は顔つきに特徴が出ますか?
乳児型で顔つきの特徴が出ることがありますが、全例ではなく、診断には全身評価が必要です。
ポンペ病では、特に乳児型で顔つきに特徴が出ることがありますが、必ずしも全員に明確な特徴が見られるわけではありません。
ポンペ病は、筋肉にグリコーゲン(体のエネルギーとして使われる糖)がたまることで起こる先天性代謝異常症です。筋肉が弱くなる病気のため、顔の筋肉にも影響が及ぶと顔つきに特徴が現れることがあります。
主に特徴が出やすいのは乳児型ポンペ病(新生児~乳児期に発症する重症型)です。よくみられる顔の特徴としては以下が挙げられます。
- 表情が乏しい(表情筋の力が弱い)
- 口を開けがちになる(口の閉じる力が弱い)
- 巨舌(舌を支える力が弱く、相対的に大きく見える)
- 口元がゆるく、よだれが出やすい
- 頬がふっくら見える(実際には筋力低下や脂肪のつき方の影響)
これらはあくまで「典型例」であり、すべての乳児に必ずみられるわけではなく、外見だけで診断することはできません。
一方、遅発型ポンペ病(幼児期~成人に発症する軽症型)では、顔つきの特徴はほとんど目立ちません。遅発型では四肢の筋力低下や呼吸筋の弱さが主で、顔の筋肉の症状は少ないためです。
ポンペ病は酵素補充療法が確立した治療法で、早期診断で予後が大きく改善します。顔つきに少し気になる変化があっても、それだけで心配するのではなく、全身症状と合わせて医療機関で相談することが大切です。診断は顔の特徴だけでなく、全体的な状況(筋緊張、発達の遅れ、心筋症、呼吸機能など)と酵素活性および遺伝子検査に基づいて行われます。
ポンペ病について、特に知りたいことは何ですか?
利用規約とプライバシーポリシーに同意のうえ、もっとも当てはまる項目を選択してください。
(参考文献)
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
ポンペ病
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
一問一答なので 読むのが簡単
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
公開日:
最終更新日:
宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ医療AIパートナー ユビー
24時間いつでも健康の悩みを気軽にチャットで相談できるあなただけの医療AIパートナー。なんとなく不調な時や人に相談しづらい悩みがあるときも、どんな相談もOKです
