肺炎球菌肺炎が重症化するとどうなりますか?
重症化すると、命に関わる状態になる可能性があります。
肺炎球菌肺炎が重症化すると、感染が肺の中だけにとどまらず全身に波及し、命に関わる非常に危険な状態に陥ることがあります。
主な重症化の状態として、以下の2つが挙げられます。
1. 敗血症(はいけつしょう)
感染症に対する制御不能な宿主(からだ)の反応に起因する、生命を脅かす臓器障害と定義されます。
具体的には、全身の激しい炎症反応によって血圧が急激に下がる敗血症性ショックを引き起こしたり、腎臓、肝臓、脳など、肺以外の重要な臓器が次々に機能不全に陥ったりします。
症状としては、意識障害(呼びかけへの反応が鈍くなる、混乱する)や、血圧低下によるショック状態が現れます。
2. 急性呼吸窮迫症候群(ARDS)
肺での炎症が過剰になった結果、肺自体が重度のダメージを受ける状態です。
過剰な炎症反応(サイトカインストームなど)により、肺胞(酸素交換を行う場所)が広範囲に障害を受け、肺全体が水浸しのようになります。
X線写真やCTでは、両方の肺にびまん性の陰影(白い影)が広がって見えます。
その結果、酸素の取り込みが極度に悪化し、通常の酸素投与だけでは追いつかない深刻な呼吸不全に陥ります。この場合、人工呼吸器による管理が必要となります。
こうした重症化を防ぐためには、早期の段階で危険な兆候を判断することが極めて重要です。
重症と判断された場合は、速やかに集中治療室(ICU)、またはそれに準ずる病室で、抗菌薬の投与に加え、血圧の維持、酸素化のサポート、全身の臓器管理といった適切な初期治療(全身管理)を開始する必要があります。
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京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
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