気管支拡張症の原因は何がありますか?
呼吸器感染症や免疫不全、遺伝的要因など、さまざまな要因によって引き起こされる可能性があります。
気管支拡張症の原因としては以下のようなものが挙げられます。明らかな基礎疾患がなく発症するケースも存在します。
- 感染症後:
気管支拡張症の原因のひとつは、呼吸器感染症の後遺症です。以前は、結核などの重い肺感染症後に発症する例が多くありましたが、治療法の進展によりその頻度は減少しました。しかし非結核性抗酸菌症に伴う気管支拡張は依然として多く、気管支拡張症の患者さんの約10%と推定されています。
- COPD:
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、気管支拡張症の発生率と重症度に大きく影響します。COPDを合併すると予後が悪化することが知られています。
- 喘息:
喘息も気管支拡張症との関連が示唆されています。
- 慢性副鼻腔炎:
慢性副鼻腔炎は、気管支拡張症の患者さんの34〜75%に合併するとされており、気道の炎症や感染源となる可能性があるため、気管支拡張症の活動性に寄与すると考えられています。
- 遺伝的要因:
嚢胞性線維症などの遺伝性疾患は、気管支拡張症を引き起こす可能性があります。
- 免疫不全:
免疫不全は、気管支拡張症のリスクを高める可能性があります。
- 環境要因:
大気汚染への曝露は、気管支拡張症の発症に寄与する可能性があります。
- 炎症性疾患:
公開日:
最終更新日:
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
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