肩甲骨まわりが痛いのはなぜですか?治し方はありますか?
肩まわりの骨や筋肉、腱の損傷が多いですが、心筋梗塞や胆嚢の病気の可能性もあります。骨や筋肉が原因の場合、ストレッチや生活習慣の改善が重要です。
肩甲骨の痛みには、肩の周りの筋肉や骨に原因がある場合と、肩以外の場所に原因がある場合があります。治し方については、原因によってそれぞれ治療法が異なるので医師の診察を受けることをおすすめします。
肩や首の問題
肩を動かした際に痛みが強まる場合は、肩まわりの筋肉や骨の問題であることが多いです。一方で、首を動かした際に痛みが強まる場合には、首の神経に問題がある可能性があります。どちらも、仕事や運動によって首や肩に負荷が蓄積することが原因になっている場合も多くあります。
関連する病気には以下のようなものがあります。
肩関節周囲炎
肩のまわりの筋肉や腱、骨、軟骨といった構造に炎症が生じるため、肩に痛みを感じます。治療に時間を要することが多いです。
骨折
肩甲骨の骨折では、強い痛みを感じます。
頚椎椎間板ヘルニア
首の骨の間のクッション(=椎間板)が傷む病気です。傷んで変形した椎間板によって、肩甲骨につながる神経が傷害され痛みを感じます。
頚椎症
首の神経のまわりの骨や軟骨・靱帯といった構造物が年齢とともに変形して、肩甲骨へつながる神経を圧迫する病気です。
このような肩や首の病気が原因となって肩甲骨の痛みが生じている場合には、なるべく首や肩に負担をかけないような生活を心掛けることが重要です。
仕事や家事の際には正しい姿勢に気を付けて長時間同じ姿勢が続かないように気を付けましょう。運動不足にならないようにウォーキングやジョギング、ストレッチなど適度な運動を心掛けることも重要です。
胸膜・横隔膜に近い内臓の問題
首や肩の動きに関係なく、安静にしていても肩の痛みが強い場合では内臓の病気の可能性も否定はできません。
特に肺は肩甲骨に近い場所にあるため、肺の病気が原因の場合に注意が必要です。
内臓によっては、病気により離れた場所である肩甲骨に痛みを感じることがあり、これを関連痛といい、胸膜・横隔膜周辺にある内臓の影響で肩甲骨に痛みを感じる可能性があります。
このような内臓には、心臓や肺、胆のうがあり、以下のような病気があります。
肺の病気
肺炎や肺がん、気胸(肺に穴が開いてしまい、肺が膨らまなくなる病気)などの肺の病気が原因となることがあります。特に肺の後ろの方に病気がある場合、肩甲骨近くに痛みを感じることが多くなります。
心臓の病気
心臓の血流が悪くなる病気である狭心症や心筋梗塞では、肩に激痛を感じる場合があります。大動脈解離という、大動脈が裂ける病気でも同様に強い痛みを肩に感じる場合があります。
胆のうの病気
胆のうは体のやや右側にあります。胆のう結石(胆のう内に石が出来た病気)や胆のう炎(胆のうに炎症を起こした病気)が原因となる場合があります。
これらの内臓の病気の場合には、内科を受診し治療を受けることが重要です。
公開日:
最終更新日:
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
肩の痛み
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
一問一答なので 読むのが簡単
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラサービスの目的と位置付け
ユビー病気のQ&Aは、情報提供を目的としたサービスのため、医師・医療従事者等による情報提供は診療行為ではありません。
診療を必要とする場合は、医師・医療機関にご相談ください。
当サービスは、信頼性および正確な情報発信に努めますが、内容を完全に保証するものではありません。
情報に誤りがある場合は、こちらからご連絡をお願いいたします。