胎児の先天異常はいつわかりますか?

胎児の先天異常は、多くが妊娠20週前後の超音波検査で判明します。

「奇形児」という言葉は現在では使われず、正しくは「先天異常児」と呼ばれます。先天異常とは、生まれつき体の形や臓器の働きに違いがある状態のことです。こうした異常は、その種類や重症度によって、わかる時期が異なります。

妊娠11〜13週ごろに行う超音波(エコー)検査では、重い形の異常(無脳症、体の外に臓器が出ている腹壁欠損など)が発見できることがあります。また、この時期には首の後ろのむくみ(NT:胎児頸部の浮腫)を測ることで、染色体異常の可能性を推定することもあります。

さらに、妊娠18〜22週ごろに行う「中期超音波検査(形態スクリーニング)」では、胎児の頭部、心臓、脊椎、腹部臓器、手足などの形態がはっきり見えるようになり、多くの構造的異常(例:心奇形、脊椎や腹壁の異常など)が確認されます。この検査は、先天異常を見つけるうえで最も重要な時期です。

最近では、必要に応じて「非侵襲的出生前遺伝学的検査(NIPT)」や「羊水検査」、「胎児MRI」などを組み合わせ、遺伝子や染色体の異常をより詳しく調べることもできます。

ただし、すべての異常が胎児期に見つかるわけではありません。軽い形の異常や、機能に関わる異常は、生まれてから初めてわかることもあります。

早期に異常を見つけることで、出産の準備や出生後の医療体制を整えることができるため、定期的な妊婦健診と超音波検査を欠かさないことが大切です。

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宮城県立こども病院 小児科

谷河 翠 監修

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