先天異常児（奇形児）が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか？

「奇形児」という言葉は現在では使われず、正しくは「先天異常児」と呼びます。妊娠中や出生後に先天異常が疑われた場合、早期の医療機関受診が大切です。妊婦健診や新生児健診の段階で異常が見つかることが多く、医師の指示に従って追加検査を行うことで、正確な診断と治療計画を立てることができます。

妊娠中

妊婦健診の超音波検査で形態の異常を指摘された場合は、放置せず、胎児専門外来や周産期センターを受診します。家族に遺伝性疾患がある、服薬歴や感染症などのリスクがある場合も、遺伝カウンセリング外来での相談がすすめられます。

出生後

顔や手足の形の異常、呼吸・哺乳のしにくさ、成長の遅れなどが見られる場合は、小児科を受診しましょう。小児科医が必要に応じて、小児外科・形成外科・心臓外科などの専門科に紹介します。

また、赤ちゃんに以下の兆候が見られた場合は、ただちに医師の診察を受ける必要があります。

• 呼吸困難、速い呼吸
• 皮膚、唇、爪が青みがかっている（チアノーゼ）
• 哺乳不良、吸啜（哺乳時の吸い込み）障害
• 体重増加不良
• けいれん発作
• 不機嫌に泣き続ける
• ぐったりし活気がない、すぐに寝入ってしまう

赤ちゃんが健康そうに見えても、目に見える異常がある場合には、評価と適切な専門医への紹介のために、小児科を速やかに受診することをおすすめします。早期受診により治療の選択肢が広がり、家族へのサポート体制も整えやすくなります。