高度肥満症では、どんな合併症に特に注意が必要ですか?
睡眠時無呼吸や心不全など、生命の予後に関わるものがあります。
高度肥満症は、それ未満の肥満症とは合併症の傾向が異なります。ここでは特に注意が必要な合併症を解説します。
高度肥満症の定義
BMI 35kg/m²以上の肥満症を「高度肥満症」とし、明確に区別します(糖尿病診療ガイドライン2024)。
特に多い合併症
高度肥満症では、代謝に関わる健康障害のほかに、次の合併症が相対的に多いという特徴があります。
- 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)
- 運動器疾患
- 肥満関連腎臓病
- 心不全
- 静脈血栓
- 皮膚疾患
生命の予後に直結する合併症
あります。特に肺胞低換気症候群(肺での空気の入れ換えが不十分になる状態)、心不全、肺塞栓症(肺の血管が詰まる病気)は生命の予後に直結するため、速やかな減量が必要とされています。合併症自体の治療を速やかに行うとともに、医療者の管理下で減量に取り組むことが必要です(糖尿病診療ガイドライン2024)。
減量の目標
高度肥満症では現体重の5〜10%の減量を目指し、減量による健康障害への改善効果をあわせて評価することが推奨されています。なお、高度肥満の方は小児期から肥満を呈していることが多く、背景に精神的・心理的な要因や、ほかの病気による肥満(二次性肥満)が影響している場合があります。息切れや、睡眠中に呼吸が止まるといった症状がある場合は、医療機関への受診をご検討ください。ただし、突然の強い息苦しさや胸の痛みがある場合は、救急受診が必要です。
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(参考文献)
日本糖尿病学会 編・著『糖尿病診療ガイドライン2024』南江堂, 2024(第13章 13-1)
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編集・監修基準について
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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
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