「慢性骨髄性白血病」とはどのような病気ですか?
血球を産生する造血幹細胞に異常が起こる血液のがんのひとつで、白血球や血小板が異常に増える病気です。
慢性骨髄性白血病(CML)は、血液のがんの一種であり、主にフィラデルフィア染色体と呼ばれる異常な染色体が生じることが原因で起こります。
主に白血球という血液の細胞が異常に増え、正常な血液の働きを邪魔します。血小板という止血に働く血液成分は増加している場合が多く、赤血球は初期はほとんど変化はありませんが、進行すると減少し、貧血となります。
CMLはゆっくり進行することが多く、初めのうちは症状がほとんどないか、軽い疲れや体重減少、夜間の汗などが見られるだけです。進行すると、さまざまな症状が現れるようになり、治療が必要になります。
治療にはチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)という薬がよく使われます。非常に効果的であるため、多くの患者さんが薬を使って病気をコントロールすることができます。
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最終更新日:
名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科
秋田 直洋 監修
(参考文献)
NATIONAL CANCER INSTITUTE.“Chronic Myelogenous Leukemia Treatment (PDQ®)–Patient Version”.NATIONAL CANCER INSTITUTE.https://www.cancer.gov/types/leukemia/patient/cml-treatment-pdq,(参照 2024-07-23).
国立研究開発法人国立がん研究センター.“慢性骨髄性白血病”.がん情報サービス.https://ganjoho.jp/public/cancer/CML/index.html,(参照 2024-07-23).
Hochhaus A, Baccarani M, Silver RT, et al. European LeukemiaNet 2020 recommendations for treating chronic myeloid leukemia. Leukemia 2020; 34: 966–984.
日本血液学会. 造血器腫瘍診療ガイドライン2023年版. 金原出版. 2023
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