慢性骨髄性白血病

監修医師平松 由布季東日本橋内科クリニック 内科

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03

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慢性骨髄性白血病とは

血液中の白血球に生じる、他の臓器における癌に相当する病気です。白血球が正常に働かず、感染を起こしやすくなったりします。

骨髄芽球や骨髄球とはなんですか?慢性骨髄性白血病と関係はありますか?

骨髄芽球や骨髄球は本来、骨髄に存在する未熟な細胞ですが、慢性骨髄性白血病では血液中に現れます。

慢性骨髄性白血病(CML)では、骨髄に存在する最も未熟な造血幹細胞そのものに異常をきたしており、血球の成熟は阻害されていませんが、血球生産のコントロールができないという問題を抱えています。

そのため、各成熟段階の白血病細胞が存在し、それぞれの成熟段階にある白血病細胞は正常な白血球とほぼ同じ機能を保っているという状態です。

血液中には通常では認められない「骨髄芽球→前骨髄球→骨髄球→後骨髄球」という各分化段階の幼弱な骨髄球系細胞が出現しており、「骨髄芽球や骨髄球」はこれらの幼弱な段階の細胞の一部にあたります。

これらの細胞は、本来、正常な骨髄に存在する細胞でありますが、CMLでは血液中に現れることが特徴的であるため、「CMLと関係がある」と言うことができます。

さらに詳しく:骨髄芽球や骨髄球とはなんですか?慢性骨髄性白血病と関係はありますか?監修医師村橋 睦了‪東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター ‬ 悪性腫瘍治療研究部‬ 腫瘍 血液内科

慢性骨髄単球性白血病とはどのような病気ですか?

造血幹細胞異常による血液疾患で、骨髄増殖性疾患と骨髄異形成症候群の特徴を併せ持っています。

慢性骨髄単球性白血病(CMML)は、骨髄増殖性疾患(MPN)と 骨髄異形成症候群(MDS)の両方の特徴を併せ持ち、造血幹細胞異常に起因する血液疾患です。

発症の平均年齢は73~75歳で、男性に多く見られます。病変は骨髄と血液中に存在し、骨髄以外の病変としては肝臓・脾臓・リンパ節が 多く、その他の部位に白血病細胞が集合することもあります。

CMMLの診断には、持続的な末梢血単球増多症(3ヶ月以上、単球が1000/μl以上で白血球の10%以上を占めること)と骨髄の形態異常が必要です。

患者さんの約30%に細胞遺伝学的異常が見られ、90%以上がTET2(約60%)、SRSF2(約50%)、ASXL1(約40%)などの遺伝子変異を有します。

治療法には、低メチル化薬(アザシチジンやデシタビン)による治療が一般的ですが、完全寛解率は低く、根治的治療には同種造血幹細胞移植が必要です。

また、予後は遺伝子変異や臨床的特徴に基づくリスク分類に反映されており、高リスク群では生存期間が短くなる傾向があります。

CMMLは臨床的および分子遺伝学的に多様性があり、その診断と治療には複数の因子を考慮する必要があります。

さらに詳しく:慢性骨髄単球性白血病とはどのような病気ですか?監修医師村橋 睦了‪東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター ‬ 悪性腫瘍治療研究部‬ 腫瘍 血液内科

慢性骨髄性白血病の慢性期、移行期、急性期とは何ですか?

慢性骨髄性白血病の病期に応じた分類になります。

慢性骨髄性白血病の慢性期、移行期、急性期とは、病気の進行度に応じた分類のことです。

発症から3~5年の慢性期は、白血病細胞もある程度分化能(成熟する能力)があるため、正常の血球とほぼ同じ働きをすることから、自覚症状に乏しいですが、血液検査により白血球数の増加や血小板の増加を認め、85%の患者さんがこの段階で診断されます。
その後進行すると、白血病細胞の分化能は失われ、骨髄や血液中に芽球と呼ばれる未熟な白血病細胞が増加する移行期(3~9ヶ月間)になります。
さらには、白血病細胞の分化能がほぼなく、急性白血病のように芽球が無限に増殖する急性期に進展します。

European LeukemiaNet(ELN)

慢性骨髄性白血病の移行期、急性期は以下のようなEuropean LeukemiaNet(ELN)による規準があります。

移行期

以下のいずれかひとつに該当する
・末梢血あるいは骨髄における芽球(赤血球、白血球などに成長する能力を失った細胞)の割合が15~29%、または芽球と前骨髄球が30%以上
・末梢血における好塩基球の割合が20%以上
・治療に無関係の血小板減少がみられる(血小板数が10万/μL以下)
・染色体異常 治療中の付加的な染色体異常の出現

急性期

以下のいずれかひとつに該当する
・末梢血あるいは骨髄における芽球の割合が30%以上
・骨髄以外の場所に白血病細胞が漏れ出す(脾臓を除く)

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病の慢性期、移行期、急性期とは何ですか?監修医師白石 達也東日本橋内科クリニック 一般内科 循環器内科

「慢性骨髄性白血病」とはどのような病気ですか?

血球を産生する造血幹細胞に異常が起こる血液のがんのひとつで、白血球や血小板が異常に増える病気です。

慢性骨髄性白血病(CML)は、血液のがんの一種であり、主にフィラデルフィア染色体と呼ばれる異常な染色体が生じることが原因で起こります。
主に白血球という血液の細胞が異常に増え、正常な血液の働きを邪魔します。血小板という止血に働く血液成分は増加している場合が多く、赤血球は初期はほとんど変化はありませんが、進行すると減少し、貧血となります。

CMLはゆっくり進行することが多く、初めのうちは症状がほとんどないか、軽い疲れや体重減少、夜間の汗などが見られるだけです。進行すると、さまざまな症状が現れるようになり、治療が必要になります。
治療にはチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)という薬がよく使われます。非常に効果的であるため、多くの患者さんが薬を使って病気をコントロールすることができます。

さらに詳しく:「慢性骨髄性白血病」とはどのような病気ですか?監修医師秋田 直洋名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科
もっと詳しく「慢性骨髄性白血病」を知る

慢性骨髄性白血病の症状

慢性骨髄性白血病ではどのような症状がありますか?

疲れやすさ、体重減少、発熱が一般的です。進行すると脾臓の腫れによる左上腹部の違和感、感染症のリスク増加、貧血による息切れや動悸、頭痛、目のかすみ、手足のしびれが現れます。

慢性骨髄性白血病の症状は、初期段階ではほとんど目立たないことが多いです。
一般的な症状には、疲れやすさ、体重減少、発熱などがあります。進行すると、脾臓が腫れることによりお腹が張る感じや、左上の腹部に違和感を感じることがあります。

また、異常な白血球の増殖により、感染症にかかりやすくなったり、貧血のために息切れや動悸が現れたりします。
血液の流れが悪くなるため、頭痛や目のかすみ、手足のしびれなどの症状が出ることもあります。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病ではどのような症状がありますか?監修医師秋田 直洋名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科

慢性骨髄性白血病には初期症状はありますか?

初期には症状が乏しいことが多いです。疲れやすさ、体重減少、発熱がみられることがあります。

慢性骨髄性白血病の初期症状は、目立たないことが多いです。そのため、病気が進行するまで気づかれないこともしばしばあります。

初期段階でみられることがある症状としては、次のようなものがあります。

疲れやすさ

普段より疲れを感じやすくなります。

体重減少

特に意識していないのに体重が減ります。

微熱

軽度の発熱が続くことがあります。

脾腫

脾臓が腫れることで、お腹の左上部分に違和感を感じることがあります。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病には初期症状はありますか?監修医師秋田 直洋名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科
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慢性骨髄性白血病の原因

慢性骨髄性白血病の原因は何がありますか?

造血幹細胞にフィラデルフィア染色体という染色体異常が生じ、血液細胞ががん化することが原因です。

慢性骨髄性白血病の主な原因は、生物の設計図であるDNAが集まった「染色体」という構造体に、フィラデルフィア染色体と呼ばれる染色体異常が起こることです。
フィラデルフィア染色体では、46本の染色体のうち、9番染色体と22番染色体の一部が入れ替わっています。この異常により、BCR::ABLという異常な遺伝子が作られるために、骨髄という血液細胞をつくる場所で白血球が過剰に作られるようになり、正常な血液細胞を作ることが困難になります。

フィラデルフィア染色体異常は、いわゆる「遺伝」ではなく後天的に発生するものであり、親から子へ遺伝することはなく、誰でも発症する可能性があります。この異常が起こる具体的な原因はまだ完全には解明されておらず、環境要因や生活習慣との関連も明確ではありません。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病の原因は何がありますか?監修医師秋田 直洋名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科
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慢性骨髄性白血病の検査・診断

慢性骨髄性白血病のセルフチェックはできますか?

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

慢性骨髄性白血病の自宅で行える基本的なセルフチェックの手順と注意点を説明します。初期症状が乏しいことがあるため、自分で気づくのは難しいですが、いくつかのサインを注意深く観察することは可能です。

以下のような症状を自覚した場合は、医療機関を受診しましょう。

  • 疲れやすさ: 普段よりも疲れやすく、休んでも改善しない
  • 体重減少: 特に理由もなく体重が減る
  • 微熱: 長期間にわたって微熱が続く
  • 脾臓の腫れ: お腹の左上に違和感や圧迫感を感じる


また、定期的に健康診断などで血液検査を受けることも重要です。血液検査で白血球の異常な増加が見られた場合、慢性骨髄性白血病を含めた血液の病気の可能性があるため、より詳しい検査を行う必要があります。

症状検索エンジン「ユビー」も質問に答えるだけでセルフチェックができますので、ご活用ください。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病のセルフチェックはできますか?監修医師秋田 直洋名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科

慢性骨髄性白血病の場合、血液検査の数値はどのように変化しますか?

慢性骨髄性白血病では、白血球や血小板の異常増加、芽球や好塩基球の増加がみられるようになります。

慢性骨髄性白血病(CML)は白血球や血小板の増加を認めるが、自覚症状の乏しい慢性期で多くの患者さんが診断されます。移行期を経て、未分化な芽球が増加して急性白血病に類似する急性転化期へ進展するという経過を辿ります。

ここではCMLの移行期の定義から血液検査の数値を紹介し、CMLが無治療の場合、血液検査結果がどのように変化するかお示しいたします。

  • 白血球数は1万/μl以上に増加し、進行します
  • 血小板数は100万/μl以上が続く、もしくは10万/μl以下が続きます
  • 好塩基球が20%以上に達します
  • 芽球が10~19%となります

さらに急性転化期に進むと血液、もしくは骨髄中の芽球は30%以上とされています。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病の場合、血液検査の数値はどのように変化しますか?監修医師村橋 睦了‪東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター ‬ 悪性腫瘍治療研究部‬ 腫瘍 血液内科
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慢性骨髄性白血病の治療・対処法

慢性骨髄性白血病への対処法は?

まずは医療機関を受診してください。

慢性骨髄性白血病の治療費が高額だとよく聞きますが、支援を受けた場合のおよその自己負担額を教えてください。

慢性骨髄性白血病の治療費は公的保険を利用しない場合、月数十万円ですが、高額療養費制度や助成制度を活用すれば、1万円以下に抑えられる可能性があります。

公的保険を利用せず薬の定価を全額負担すれば、月に数十万円かかることがあります。

しかし、健康保険と高額療養費制度を組み合わせれば、所得水準にもよりますが、月8万~10万円前後に抑えられることが一般的です。

さらに小児慢性特定疾病医療費助成制度や高額療養費制度を利用すると1~2万円台に収まる可能性もあり、各種補助制度を併用することで数千円~1万円程度まで軽減できるケースもあります。

最終的な金額は個々の制度適用状況や所得などで変わりますので、まずは主治医・ソーシャルワーカー・自治体窓口へ相談し、必要な手続きを行うことをおすすめします。

ご不明点や具体的なシミュレーションが必要な場合は、公的保険の専門部署やNPO法人へ問い合わせると詳細を確認できるでしょう。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病の治療費が高額だとよく聞きますが、支援を受けた場合のおよその自己負担額を教えてください。監修医師本間 雄貴富士在宅診療所 一般内科

慢性骨髄性白血病の末期状態でも、適切に治療した場合余命(生存率)は伸びますか?

慢性骨髄性白血病の末期では予後が厳しく、治療しても生存期間は通常数ヶ月から1年程度です。QOL維持と症状緩和が治療の中心となります。

慢性骨髄性白血病(CML)の末期状態、特に急性転化期においても、適切な治療を行うことで生存期間を延長させる可能性はありますが、予後は一般的に厳しいです。

急性転化期のCMLの余命は、治療を行っても通常数ヶ月から1年程度とされています。末期状態での治療効果は限定的で、生存率の大幅な改善は難しいのが現状です。CMLの長期生存には、早期発見と適切な治療が極めて重要です。

末期状態での治療は、生活の質(QOL)の維持と症状緩和に重点が置かれることが多くなります。患者さんの状態や希望に応じて、最適な治療方針を主治医と相談することが大切です。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病の末期状態でも、適切に治療した場合余命(生存率)は伸びますか?監修医師本間 雄貴富士在宅診療所 一般内科

慢性骨髄性白血病の治療方法として、慢性期、移行期、急性期それぞれにどのようなものがありますか?

いずれの病期もチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)が第一選択薬ですが、移行期~急性期は造血幹細胞移植や抗がん剤が検討されます。

慢性骨髄性白血病では、フィラデルフィア染色体がつくるBCR-ABLチロシンキナーゼが白血病細胞の増殖を促進しています。そのため、この作用を押えるチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)という分子標的薬が治療における第一選択薬となります。

慢性期、移行期、急性期それぞれの治療は以下のようになります。

慢性期

TKIであるイマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ、ボスチニブのいずれかの分子標的薬による治療が行われます。

移行期

治療開始時に移行期の場合、第二世代のTKIであるダサチニブ、ニロチニブ、ボスチニブによる治療を、慢性期の治療中に移行期に進行した場合、それまで使用していないTKIへの変更、無効の場合は同種造血幹細胞移植を検討します。同種造血幹細胞移植とは、ドナーの方から提供された造血幹細胞(赤血球、白血球、血小板などのもととなる細胞)の移植をいいます。

急性期

TKI単独、もしくはTKIと抗がん剤の併用、無効の場合は同種造血幹細胞移植を検討します。などの抗がん剤を用いた治療や造血幹細胞移植などが行われます。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病の治療方法として、慢性期、移行期、急性期それぞれにどのようなものがありますか?監修医師白石 達也東日本橋内科クリニック 一般内科 循環器内科

慢性骨髄性白血病の場合、主にどのような治療をしますか?

チロシンキナーゼ阻害剤という薬を主に使用します。造血細胞移植を行う場合もあります。

慢性骨髄性白血病の治療は、主にチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)という薬を使用します。TKIは、BCR::ABL遺伝子により発生する信号をブロックし、異常な白血球の増殖を抑える効果があります。

治療の第一選択として使われるTKIには、以下のようなものがあり、内服薬として毎日服用します。

  • イマチニブ
  • ニロチニブ
  • ダサチニブ

など
TKIは非常に効果的で、これによりほとんどの患者さんで病気をコントロールでき、通常の生活を送ることが可能です。

上記のTKIが効果を示さない場合や副作用が強い場合、アシミニブという新しいタイプのTKIの使用や、造血細胞移植(骨髄移植)などの他の治療法が検討されます。
造血細胞移植は、完全な治癒を目指す治療法ですが、適切なドナー(造血細胞の提供者)を見つける必要があり、合併症のリスクも伴います。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病の場合、主にどのような治療をしますか?監修医師秋田 直洋名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科
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受診の目安・何科を受診するべきか

慢性骨髄性白血病で長生きできる人の特徴に早期発見はありますか?放置してしまった場合、長生きできませんか?

慢性骨髄性白血病は慢性期での早期発見・治療が長期生存の鍵です。放置すれば急性転化期へ進行し、予後が悪化します。

慢性骨髄性白血病(CML)において、早期発見は長生きできる人の特徴のひとつです。

CMLは、状態によって慢性期、移行期、急性転化期(急性期・芽球期)の3つの病期に分けられます。早期発見、特に慢性期での診断は、長期生存の可能性を高めます。

慢性期のCMLは以下の特徴があります。

  1. 症状が比較的穏やかで、3〜5年ほど続きます
  2. 約85%の患者さんがこの時期に診断を受けています
  3. 適切な治療を行えば、慢性期を維持することができます

一方、放置した場合の影響には以下の特徴があります。

  1. 3〜5年後に移行期を経て急性転化期へ進行する可能性があります
  2. 移行期や急性転化期では治療が困難になります
  3. 急性転化期では急性骨髄性白血病と似た症状が現れ、より深刻な状態になります

したがって、早期発見と適切な治療を受けることが、CML患者さんの長期生存に重要です。放置すると病気が進行し、長期生存の可能性が低下します。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病で長生きできる人の特徴に早期発見はありますか?放置してしまった場合、長生きできませんか?監修医師本間 雄貴富士在宅診療所 一般内科

慢性骨髄性白血病が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?

内科(血液内科)を受診してください。

慢性骨髄性白血病(CML)が疑われる場合は、まず内科(血液内科)を受診してください。

血液内科では、血液検査や骨髄検査を実施し、フィラデルフィア染色体やBCR::ABLという遺伝子の検出を行います。
これらの検査によりCMLの確定診断が行われ、適切な治療計画が立てられます。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?監修医師秋田 直洋名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科

慢性骨髄性白血病の専門医がいる近くの病院はありますか?

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慢性骨髄性白血病の薬

慢性骨髄性白血病は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?

チロシンキナーゼ阻害薬が主に使用され、代表的な薬はイマチニブ、ニロチニブ、ダサチニブです。副作用には胃腸の不調、疲労感、皮膚の異常、むくみ、筋肉や関節の痛みがあります。

慢性骨髄性白血病(CML)の治療

慢性骨髄性白血病(CML)の治療には主にチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)が使われます。
代表的な薬にはイマチニブ、ニロチニブ、ダサチニブなどがあります。これらの薬は、CMLの原因となる異常であるBCR::ABLという遺伝子の働きを抑えることで、白血病細胞の増殖を防ぎます。

慢性骨髄性白血病(CML)の薬の副作用

副作用については、一般的には以下のようなものがあります。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?監修医師秋田 直洋名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科

チロシンキナーゼ阻害薬に副作用はありますか?

チロシンキナーゼ阻害薬の主な副作用には、消化器症状、皮膚症状、血液検査値の変化、血圧変動、倦怠感などがあり、これらがみられた場合は医師へ相談が必要です。

チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)は、慢性骨髄性白血病などの治療で使用される薬剤です。しかし、他の薬剤と同様に、副作用が生じることがあります。

主な副作用としては、以下が挙げられます。

  • 消化器症状:食欲不振、吐き気、下痢などが報告されています
  • 皮膚症状:発疹や乾燥、手足の皮膚のひび割れ(手足症候群)などがみられることがあります
  • 血液検査値の変化:肝機能障害や血球数の減少(白血球や血小板の減少)などが起こる可能性があります
  • 血圧の変動:定期的な血圧測定が推奨されます
  • 疲労感:全身の倦怠感や疲労を感じることがあります

副作用の程度や種類は、使用するTKIの種類や個々の患者さんの体質、治療状況によって異なります。

治療中にこれらの症状が現れた場合は、医師に相談し、適切な対処や必要に応じて薬剤の調整を行うことが重要です。

さらに詳しく:チロシンキナーゼ阻害薬に副作用はありますか?監修医師本間 雄貴富士在宅診療所 一般内科
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慢性骨髄性白血病の経過・予後

慢性骨髄性白血病の患者さんの余命はどのくらいですか?

チロシンキナーゼ阻害薬により10年以上生存することが一般的ですが、治療効果が得られない場合や急性転化期に移行すると余命は数ヶ月から数年とされます。

慢性骨髄性白血病(CML)の余命は、治療に対する反応性と病期によって異なります。
チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)の効果により、慢性期のCMLの方は10年以上生存することが一般的です。特に、イマチニブなどのTKIは、生存率を大幅に改善しています。

しかし、TKIの効果が十分得られない場合や「急性転化期」と呼ばれる急速に進行する病態(病気によって変化する体の状態)に移行する場合、余命は短くなり、数ヶ月から数年とされています​​​​。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病の患者さんの余命はどのくらいですか?監修医師秋田 直洋名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科

チロシンキナーゼ阻害薬を使用した場合の余命(生存率)はどのくらいですか?

チロシンキナーゼ阻害薬を慢性骨髄性白血病の慢性期で使用した場合、生存は10年以上望める可能性がありますが、急性転化期では余命が数ヶ月から数年に短縮する場合があります。適応は主治医に相談してください。

チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)の効果によって、慢性期の慢性骨髄性白血病の患者さんは10年以上の生存が望めるようになりました。

一方で、TKIの効果が十分でないケースや、急速に進行する「急性転化期」に移行した場合には、余命は短くなり、数ヶ月から数年程度と見込まれています(2023年報告)。

実際にチロシンキナーゼ阻害薬の適応があるかどうかは患者さん一人ひとりで異なるため、具体的な内容に関しては主治医と相談することをおすすめします。

さらに詳しく:チロシンキナーゼ阻害薬を使用した場合の余命(生存率)はどのくらいですか?監修医師本間 雄貴富士在宅診療所 一般内科
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対処法・セルフケア

慢性骨髄性白血病で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?

治療選択肢には別のTKI(イマチニブ、ニロチニブ、ダサチニブ、ポナチニブ)、アシミニブ、造血細胞移植、化学療法があります。

慢性骨髄性白血病(CML)の治療で主に使われるチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)が効かない場合、症状や病状に応じて、個々の患者さんに最適な治療法が選択されます。
以下はその選択肢です。

TKIの変更

イマチニブ、ニロチニブ、ダサチニブ、ポナチニブなど、別のTKIが選択肢になります。

アシミニブ

新しいタイプのTKIであり、上記のTKIの変更でも効果が得られない場合に選択肢になります。

造血細胞移植(骨髄移植など)

健康なドナー(提供者)からの造血細胞を移植し、正常な血液細胞を再生させる治療法です。適切なドナーが必要であり、重篤な合併症が生じるリスクを伴います。

化学療法

抗がん剤による治療も考慮されますが、一般的には「急性転化」という急速な進行を示す状態の場合に用いられます。

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慢性骨髄性白血病に関連するその他の質問

慢性骨髄性白血病でみられるるあざにかゆみは伴いますか?

通常、あざにかゆみは伴いませんが、慢性骨髄性白血病の症状として、皮膚のかゆみがみられることがあります。

慢性骨髄性白血病はゆっくりと進行する病気であり、増えた白血球もほぼ正常な働きをするため、初期の段階ではほとんど症状がありません。

白血病ではぶつけた記憶がなくてもあざができやすくなるという症状はありますが、これは血小板の減少が原因であり、かゆみはあまりみられません。

ただし、慢性骨髄性白血病の症状として皮膚のかゆみがみられることがあります。そのため、あざに限らず皮膚がかゆくなる可能性は考えられますが、必ず起きる症状ではありません。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病でみられるるあざにかゆみは伴いますか?監修医師村橋 睦了‪東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター ‬ 悪性腫瘍治療研究部‬ 腫瘍 血液内科

慢性骨髄性白血病で長生きはできますか?

治療の進歩により約80%〜90%の方が、診断から10年後にも生存していると報告されています。

慢性骨髄性白血病(CML)で長生きするかどうかは個々の状況によりますが、近年、治療法の進歩により、多くの方が長期にわたり良好な生活を送ることができるようになっています。

治療の中心となるのはチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)です。これらの薬は、CMLの原因となる異常なBCR::ABLという遺伝子の働きを抑え、白血病細胞の増殖を防ぎます。
TKIによる高い治療効果のおかげで、CMLの診断から10年後に生存している割合を示す「10年生存率」は約80%〜90%と報告されています。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病で長生きはできますか?監修医師秋田 直洋名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科

慢性骨髄性白血病は治る病気ですか?治る確率はどのくらいですか?

慢性骨髄性白血病は治療成績が良好で、5年生存率は90%以上と高いです。

慢性骨髄性白血病は、BCR-ABL1チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)の登場によって、慢性骨髄性白血病にかかっていない人とほぼ同等の余命が得られるようになるまでに治療成績が改善しました。

「治る確率」を5年生存率とほぼ同義と考えますと、本邦での5年全生存率(OS)は、第1世代TKIイマチニブ群 90.4%、第2世代TKIダサチニブ群とニロチニブ群がそれぞれ94.4%、98.4%といずれも非常に優れた成績が報告されています。

一方、TKIは原則として生涯内服しつづける必要がありますが、深い分子遺伝学的奏効(deep molecular response:DMR)を達成した患者さんの一部はTKIを中止できる可能性が指摘されており、そのような状態を無治療寛解(TFR)と呼んでいます。

これまでTKIをストップする臨床試験が多く実施されており、一定の条件下(例えばDMR期間が1~2年以上)でTKIを中止した患者さんの約半数はTFRを長期間維持することが可能であることが明らかとなっています。

現時点では、安全にTKIを中止できる条件が必ずしも明らかとなっていませんが、今後の研究結果が期待されています。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病は治る病気ですか?治る確率はどのくらいですか?監修医師村橋 睦了‪東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター ‬ 悪性腫瘍治療研究部‬ 腫瘍 血液内科

白血球が10,000以上、20,000以上、30,000以上の場合に考えられる病気についてそれぞれ教えてください。

10,000~20,000以上は感染症が多く、30,000以上は白血病などを疑い、精密検査が必要です。

まず、白血球には好中球、リンパ球、単球、好酸球など複数の種類があります。白血球増加の場合、数も重要ですが、どの種類の白血球が増加しているかで考えられる病気が予想しやすくなります。

白血球増多の原因で頻度が高いのは、好中球増多によるもので、この好中球増多は血液を産生する骨髄に起因するものか二次的に反応して増加しているかに大きく分けられます。

実際は二次的に反応しているものが大部分で、特に細菌感染症に伴う好中球増加です。他にも急性心筋梗塞や肺梗塞などが考えられます。

病気に伴わないものとしては、喫煙や造血因子やステロイド投与など薬剤に起因するものがあります。リンパ球増多はウイルス感染症を疑いますが、経過が長い場合は、慢性リンパ性白血病も考えられる病気になります。

感染症による白血球増加の場合は、 白血球数が10,000~20,000/μLとなることが多いです。 30,000/μLを超える場合には、白血病など血液疾患の可能性が高くなり、血液専門医による精密検査が必要になります。

その場合は、好中球以外の種類の白血球や幼弱な白血球増多に加え、貧血、血小板減少を伴うことが多いのが特徴です。

30,000/μL以上で二次性の反応もあり得ますが、正常好中球が大部分で一過性であることがほとんどです。 このように、白血球数増多はそれそのものが重大な病気であるわけではありませんが、重篤な疾患が原因であることが多く、医療機関での精密検査が必要な場合が多いと言えます。

さらに詳しく:白血球が10,000以上、20,000以上、30,000以上の場合に考えられる病気についてそれぞれ教えてください。監修医師村橋 睦了‪東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター ‬ 悪性腫瘍治療研究部‬ 腫瘍 血液内科

慢性骨髄性白血病は難病指定されていますか?

難病指定されていません。かかった治療費については加入している社会保険へ高額医療費控除を申請することが可能です。

慢性骨髄性白血病(CML)は難病指定されていません。
ただし、CMLの治療は高額になることが多いため、医療費の負担が大きくなることがあります。具体的には以下のような支援が受けられます。

  • 高額療養費制度: 一定額を超える医療費がかかった場合、超過分が払い戻される制度です。
  • 自治体の支援:各自治体にも独自の支援制度がある場合があります。


詳細については、医師や医療ソーシャルワーカーに相談することをおすすめします​​​​。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病は難病指定されていますか?監修医師秋田 直洋名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科

慢性骨髄性白血病でも仕事と両立できますか?

慢性期での通院治療により治療成績が大きく改善しており、仕事との両立が可能です。

慢性骨髄性白血病(CML)はゆっくりと進行する病気であり、増えた白血球もほぼ正常な働きをするため、初期の段階ではほとんど症状がありません。

CMLと診断された場合は、通院でBCR::ABL1チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)の内服が開始されます。この薬剤の登場によって、慢性骨髄性白血病(CML)でない人と、ほぼ同等の余命が得られるようになるまでに治療成績が改善しています。

最初に使用されるTKIの本邦での治療成績はいずれも5年全生存率(OS)90%ですので、ほとんどの場合、仕事と両立可能と考えていただいてよいかと思います。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病でも仕事と両立できますか?監修医師村橋 睦了‪東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター ‬ 悪性腫瘍治療研究部‬ 腫瘍 血液内科

慢性骨髄性白血病の観察項目を教えてください。

慢性骨髄性白血病の観察項目は血液検査および身体所見、染色体検査、遺伝子レベルモニタリングです。

慢性骨髄性白血病(CML)の観察項目を以下に示します。これらの観察項目は、病状の進行や治療効果を評価するために重要です。

1. 血液検査および身体所見

白血球数、血小板数の正常化、血液中に幼弱な細胞を認めないこと、脾腫がないことにより「血液学的奏効」を評価します。

2. 染色体検査

骨髄細胞中のフィラデルフィア染色体(BCR::ABL1)の陽性率により「細胞遺伝学的完全奏効(CCyR)」を評価します。

3. RT-PCR法による遺伝子レベルモニタリング

血液細胞中のBCR::ABL1遺伝子発現量により「分子遺伝学的大奏効(MR)」を評価します。

CMLでは、治療効果そのものが予後予測のための指標であるとされます。長期予後改善のためには、少なくとも骨髄細胞中のフィラデルフィア(Ph)染色体(BCR::ABL1)陽性率0%である「細胞遺伝学的完全奏効(CCyR)」を達成する必要があります。

さらにCCyR後の悪化リスクを最小限にするためには、RT-PCR法によるBCR::ABL1遺伝子レベル 0.1%以下である「分子遺伝学的大奏効(MMR)」達成を目指すべきとされます。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病の観察項目を教えてください。監修医師村橋 睦了‪東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター ‬ 悪性腫瘍治療研究部‬ 腫瘍 血液内科

慢性骨髄性白血病のBCR::ABLについて教えてください。

BCR::ABL1融合遺伝子は、22番染色体と9番染色体の一部の入れ替わりで生じた異常な染色体です。

慢性骨髄性白血病では、なんらかの原因により正常な細胞にBCR::ABL1融合遺伝子(フィラデルフィア染色体)が発生した白血病細胞がみられます。

BCR::ABL1融合遺伝子は、染色体のうち、22番染色体と9番染色体の一部が入れ替わったことにより異常が生じた22番染色体のことです。

BCR::ABL1融合遺伝子によりBCR::ABL1チロシンキナーゼと呼ばれるタンパク質が常に活性化し、がん化した細胞が増えることにより慢性骨髄性白血病となります。

さらに詳しく:慢性骨髄性白血病のBCR::ABLについて教えてください。監修医師村橋 睦了‪東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター ‬ 悪性腫瘍治療研究部‬ 腫瘍 血液内科
もっと詳しく「慢性骨髄性白血病」を知る

慢性骨髄性白血病について、医師からのよくある質問

医師からよくある質問はありますか?

「慢性骨髄性白血病」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。

  • 発熱と解熱を繰り返していますか?
  • 疲れやすさを感じていますか?
  • いつもより疲れているように感じますか?
  • 体温は37.5℃以上ですか?
  • 寝汗がひどく着替えることがありますか?

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この記事の監修医師

監修医師 平松 由布季

平松 由布季 先生

東日本橋内科クリニック 内科

2015年愛媛大学医学部卒。 松山赤十字病院で初期研修後、東京ベイ・浦安市川医療センターで内科後期研修を修了。 引き続き同センター総合内科で、フェローシップ研修を行い、2024年1月まで医員、外来医長として勤務。 病棟専門の総合医であるホスピタリストとして、特に若手医師の教育、臨床倫理(アドバンス・ケア・プランニングや意思決定支援など)に注力してきた。 2022年6月からは日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師支援部門 病院総合医チーム副代表に就任。"病院総合医の価値を社会に発信し、これを志す若手の道標になる"をMISSION&VISONに掲げ、学術大会等での企画運営、商業誌執筆、若手医師のキャリア支援などを行なってきた。 2024年2月から東日本橋内科クリニックで勤務。

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03