「心身症」とはどのような病気ですか？

心身症とは、各科が対応する身体疾患のうち、発症や経過に心理社会的ストレスが密接に関与し、器質的ないし機能的な障害が認められる疾患群です。

日常生活で仕事や対人関係などの心理社会的ストレスに、無頓着や無自覚な場合に発症・悪化することが多く、一般的治療では改善困難です。

診断基準としては、DSM-5の「身体症状症および関連症群」の診断カテゴリーのなかに、「他の医学的疾患に影響する心理的要因（症状や疾患が心理的または行動的要因によって好ましくない影響を受ける疾患）」があります。

代表的なものとして、

• 過敏性腸症候群
• 機能性ディスペプシア
• 本態性高血圧
• アトピー性皮膚炎
• 頭痛（筋緊張型頭痛、片頭痛など）
• 疼痛性障害

などが挙げられます。

具体的な症状としては、

• 頭や体の痛み
• お腹の不調
• 喘息の症状
• 疲労感・倦怠感

などが現れます。

症状は慢性的に続くこともあり、時間の経過と心理的要因ともに、強さや種類が変化する可能性があります。

神経症・うつ病などの精神疾患に伴う身体症状は心身症とせず、もともとのご病気の治療が優先です。

治療法としては、認知行動療法などの精神療法や、症状に応じた薬物療法、その併用が行われます。

心身症について詳しく知りたい方は、かかりつけ医や心療内科に相談しましょう。

また、受診や薬の待ち時間の負担が少なく、気軽に医師に相談できるオンライン診療サービスを利用するのもよいでしょう。