S状結腸癌に初期症状はある?S状結腸癌

監修医師吉岡 藍子消化器内科

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03

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S状結腸癌とは

S状結腸という肛門に近い大腸にできるがんです。

「S状結腸癌」とはどのような病気ですか?

大腸のうちS状結腸にできるがんで、日本人の大腸がんに多いがんです。

大腸がんの中で、S状結腸という部位に発生するがんのことを、S状結腸癌と呼びます。
大腸は結腸と直腸に分けられ、さらに、結腸は盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸に分けられます。
S状結腸癌は、他の大腸がんと同様の性質を持ちます。
なお、S状結腸癌は大腸がんの中でも発生頻度が高く、34%を占めます。

S状結腸癌には、腺腫という良性のポリープからがん化するものと、正常な粘膜から直接がん化するものがあり、多くは前者の経路であると考えられています。S状結腸の場所を説明した図です。

さらに詳しく:「S状結腸癌」とはどのような病気ですか?監修医師白石 達也東日本橋内科クリニック 一般内科 循環器内科

S状結腸とはなんですか?どこにありますか?

S状結腸は、大腸の一部の名称で、水を吸収したり、便を送り出す働きがあります。

S状結腸とは、大腸の一部を指す名称で、一般的に左下腹部に存在します。
S状結腸には水を吸収したり、便を肛門側へ送り出す働きがあります。大腸は、口側から順に、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸に分けられ、円柱上皮細胞によって構成されています。
栄養の吸収は主に小腸で行われ、大腸では水分の吸収が行われます。

そして、小腸で栄養分がなくなった食べ物の残りが大腸で吸収された水分と合わさって便を形成し、肛門に送り届けられます。S状結腸はこのように大腸の、出口に近い一部分で、水分の吸収を行う臓器です。
また、大腸がんはS状結腸と直腸にできることが多いです。

さらに詳しく:S状結腸とはなんですか?どこにありますか?監修医師石川 翔理医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
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S状結腸癌の症状

S状結腸癌の末期症状にはどのようなものがありますか?

S状結腸癌の末期症状には、貧血や腹水、腸閉塞、転移による痛みなどが挙げられます。

いわゆるS状結腸癌の末期とは、病変が増大し、全身に転移した状況を指すことが多いです。そのような状態では、もともとあった病変が大きくなることで周囲に影響を与えて起こる症状に加えて、全身に転移したことで起こるさまざまな症状を来します。

もともとの病変による症状としては、腸管からの出血による貧血、腫瘍が食べ物の流れを止めてしまい腸閉塞による吐き気、嘔吐といった症状があります。転移した病変による症状としては、腹膜への播種による腹水の貯留でお腹が張ったり、骨に転移することで骨の痛みが出ることなどが挙げられます。

このような病気の段階では、痛みや吐き気といった症状をできるだけ楽にすることが最も大切です。抗がん剤治療を続けることがかえって体力を損ねてしまうような状況もあるため、症状を抑える治療のみに移行するほうが良い場合もあります。

さらに詳しく:S状結腸癌の末期症状にはどのようなものがありますか?監修医師石川 翔理医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科

S状結腸癌の兆候や前兆にはどのようなものがありますか?

血便、便の狭小化、体重減少などといった症状があると、S状結腸癌の恐れがあります。

S状結腸癌は、初期にはほとんど症状がありませんが、進行してくると

などといった症状を来すことがあります。これらの腹部症状の他に、急に体重が減ったという症状が出る場合もあります。

これらの症状の中でも、便が細くなる、明らかな血便が出る、体重が減っているという症状があれば、特にS上結腸癌の疑いを考慮に入れて、病院を受診することをおすすめします。

また、便に血液成分が混じることもひとつの兆候ではありますが、健康診断の大腸がん検診などで、便潜血検査を受けることで、明らかな自覚症状が出ない早期の段階での発見につながる可能性があります。S上結腸癌には初期症状がほとんどないため、このような大腸がん検診を定期的に受けることが大切です。

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S状結腸癌の初期症状でおならの変化はみられますか?

早期のS状結腸癌では症状はほとんどありません。

早期のS状結腸癌に症状はほとんどありません。また、おならの変化は食べたものや腸内細菌のバランスなどさまざまな要因の影響を受けるもので、おならの変化がS状結腸癌の初期症状であるとは通常考えません。

大きな症状が無いことはかえって問題で、S上結腸癌は症状から早期発見することが難しい病気です。

しかし、大腸がん検診の便潜血検査であれば自覚症状が出る前から陽性となり、初期の大腸がんを発見するきっかけとなる場合があります。

下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)はS状結腸癌を診断する大切な検査なので、心配であれば消化器科を受診し検査について相談しましょう。S状結腸癌が進行してくると、明らかな血便、便が細くなる、下痢や便秘を繰り返す、お腹が張る、腹痛などといった症状を来すことがあります。

さらに詳しく:S状結腸癌の初期症状でおならの変化はみられますか?監修医師石川 翔理医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科

S状結腸癌には初期症状はありますか?

早期は症状が見られないことが多いです。症状が進むと、血便が見られることが多いです。

S状結腸癌の初期症状とは、病期(ステージ)の早い段階でみられる症状と考えられますが、早期には症状がみられないことが多いです。
血便、便秘、便が細くなる、などの便通異常で気づくこともあるので、排便時によく観察しましょう。
上記のような症状がある場合は、スクリーニングの便検査や大腸内視鏡検査を受ける必要があるかもしれません。一度、医師にご相談ください。

特に、S状結腸癌のリスクとなるような生活習慣(脂肪が多く野菜の不足した食事や肥満、過度の飲酒、喫煙など)や、ご家族に大腸がん患者がいる場合などは、便や体調の変化にご注意ください。

さらに詳しく:S状結腸癌には初期症状はありますか?監修医師白石 達也東日本橋内科クリニック 一般内科 循環器内科

S状結腸癌ではどのような症状がありますか?

病期(ステージ)によっても異なり、早期は症状がわかりづらいです。主な症状に、血便・貧血・便秘などがあります。

S状結腸癌でみられる症状は、病期(ステージ)の進行度によって異なります。がんは早期発見が重要ですが、早期がんでは自覚症状がみられない場合があるため注意が必要です。
主な症状として、S状結腸癌から出血をきたすことで赤黒い血便がみられ、出血に伴い貧血症状が現れることがあります。

また、腫瘍(がん)が大きくなると以下のような症状が現れることもあります。

  • 腹痛
  • 嘔吐
  • 便秘
  • 便が細くなる
  • しこりが触れる
  • 体重が減少する

など

さらに詳しく:S状結腸癌ではどのような症状がありますか?監修医師白石 達也東日本橋内科クリニック 一般内科 循環器内科
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S状結腸癌の検査・診断

S状結腸癌のセルフチェックはできますか?

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

はい。S状結腸癌のセルフチェックはある程度可能です。
以下のような便通異常で気づくこともあるので、定期的にチェックをして便の変化を観察しましょう。

  • 血便
  • 便秘
  • 便が細くなる

など

具体的なリスクや原因についてはこちらのページをご参照ください。


また、症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めることで、無料でS状結腸癌かどうかのセルフチェックができます。ぜひ、ご活用ください。
なお、適切な治療を受けるためには専門医による検査と診断が欠かせません。上記のチェックでS状結腸癌が疑われた場合は、すぐに消化器内科や胃腸科を受診してください。

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S状結腸癌の治療・対処法

S状結腸癌への対処法は?

治療が必要なため、専門の医療機関で検査、治療を行います。まず大腸カメラで確認することが必須です。

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受診の目安・何科を受診するべきか

S状結腸癌が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?

血便、便秘、便が細くなる、貧血などの症状があれば早めに消化器内科や胃腸科などを受診しましょう。

S状結腸癌が疑われる場合、消化器内科や胃腸科などを受診しましょう。
S状結腸癌の確定診断には、大腸内視鏡による生検(患部の一部を切り取って観察する組織検査)が必要となります。

病院を受診する目安は、以下のような症状が見られる場合です。

  • 血便
  • 便秘
  • 便が細くなる
  • 腹痛
  • しこりが触れる
  • 貧血

など

早めに発見して治療を行っていくことは、その後の経過においても重要です。S状結腸癌が疑われる場合は、速やかに受診してください。

さらに詳しく:S状結腸癌が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?監修医師白石 達也東日本橋内科クリニック 一般内科 循環器内科

S状結腸癌の専門医がいる近くの病院はありますか?

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S状結腸癌の経過・予後

S状結腸癌になった場合、生存率はどのくらいですか?

S状結腸癌を含む結腸がんの5年生存率は、70.7%とされています。

S状結腸癌のみの生存率ではありませんが、S状結腸癌を含む結腸がん全体での実測5年生存率(死因に関係なく、5年後に生存している割合)は、70.7%とされています。

しかし、患者さんの経過にはさまざまな要因が関係しています。要因としては、がんのステージ(進行の程度)や、がんができた部位、手術で切除できるがんか否か、再発か否か、腸を含む患者さんの全身状態があげられます。

国立がん研究センターの統計によると、結腸がんのステージごとの生存率は、以下のように報告されています(2015年報告)。

  • I期:92.1%
  • II期:85.7%
  • III期:76.2%
  • IV期:15.8%


大腸がんは、手術を行ってから5年経過して再発することは少ないとされています。また、新しい薬物療法も可能となっており、近年の治療成績は向上しています。
病気の経過や治療の選択などについて、ぜひ主治医にご相談ください。

さらに詳しく:S状結腸癌になった場合、生存率はどのくらいですか?監修医師本間 雄貴富士在宅診療所 一般内科
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S状結腸癌に関連するその他の質問

腹腔鏡下S状結腸切除術について教えてください。

S状結腸癌で行われる術式のひとつです。傷口が小さく、体の負担が少ないことが特徴のひとつです。

腹腔鏡下S状結腸切除術は、S状結腸癌で行われる手術の種類のひとつです。

腹腔鏡下手術は、炭酸ガスでお腹をふくらませ、お腹の中を見る腹腔鏡で観察しながら、数カ所の小さな傷口から器具を入れて手術を行う方法です。1990年ごろから大腸の手術がこの方法で行われはじめ、体の負担が少ないために急速に普及しました。S状結腸を含む結腸がんについては、多くの臨床試験で腹腔鏡下手術の安全性が確認されています。

通常の開腹手術とは異なる点として、以下が挙げられています。

  • 傷口が小さく、手術後の痛みが少なく回復が早いため、早期の退院や社会復帰が可能
  • 一般的に出血量は少ないですが、手術時間が長くなる
  • 開腹手術とは異なる技術であるため、医師はトレーニングが必要
  • 手術費用は開腹手術より若干高額となる


腹腔鏡下手術で行えるかどうかは、がんの進行状況や患者さんの体格、以前に受けた手術や治療中の病気など状況により異なります。

さらに詳しく:腹腔鏡下S状結腸切除術について教えてください。監修医師本間 雄貴富士在宅診療所 一般内科

S状結腸を切除した場合、どのような影響がありますか?

手術の方法などにより異なりますが、術後に腸閉塞や排尿・排便障害が起こる可能性があります。

S状結腸癌を含む大腸がんの手術後に起こる症状としては、以下のようなものがあります。

など
がんの部位や手術の種類、さらに患者さんの状態により、術後どのような症状が起こるかはさまざまです。不安な点がありましたら、医師にご相談ください。

縫合不全

腸管を縫い合わせたつなぎ目から腸の内容物が漏れることで、周囲に炎症が起こり、腹膜炎を発症して発熱や腹痛などが生じることがあります。炎症が軽い場合は食事の中止や点滴で治ることもありますが、腹膜炎の場合は再手術が必要となることがあります。

腸閉塞

腸の炎症により部分的に癒着し、腸管の通りが悪くなる状態です。便やガスが出なくなるため、腹痛や嘔吐、吐き気などの症状が現れます。多くの場合は食事の中止や、消化管にチューブを入れて腸液などを出すことで回復しますが、場合によって手術が必要です。

排尿障害

手術によっては、排尿を調節している神経が影響を受けることがあり、尿意を感じなくなったり排尿してもすっきりしないといった症状が現れることがあります。薬で改善することが多いですが、場合によってはカテーテルによる導尿が必要となります。

排便障害

腸を切った影響や癒着によって、排便が不規則になったり、下痢や便秘、ガスが出にくくなるなどの症状が現れることがあります。特に、直腸がんの手術後には1日に何度も便意を感じることがあります。水分摂取や緩下剤の服用で対応し、多くの場合1~2ヶ月たつと落ち着くことが多いです。

さらに詳しく:S状結腸を切除した場合、どのような影響がありますか?監修医師本間 雄貴富士在宅診療所 一般内科

30代でS状結腸癌に気づくきっかけにはどのようなものが多いですか?

健康診断で大腸がん検診を受けた際の便潜血陽性で気づくことが多いです。

S状結腸癌は初期には症状が出ないため、健康診断での発見が大切です。大腸がん検診を受けた際に、便の中に血液成分が混じっている(便潜血検査が陽性になる)ことがS状結腸癌に気づく大きなきっかけとなります。

便潜血検査は、自宅で便の採取を行い、便の表面を綿棒でこすることで検査します。S状結腸癌は初期には症状はほぼありませんが、そのような段階でも腸管に微小な出血がみられます。

通常このような出血はごく少量であるため、肉眼的に便の色調は普段と変わらず見えるため、自分自身で気づくことは困難です。しかし、便潜血検査であれば便の中に含まれる微量な血液を検出することができます。この検査で陽性となった場合には、下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)を行って大腸がんが無いかを調べることをおすすめします。

検診の便潜血検査が陽性となり、大腸がんを発見するきっかけになることはとても多いです。S状結腸癌が進行している場合には、さまざまな症状が出現し、肉眼的にわかるような血便、便が細くなる、下痢や便秘を繰り返す、お腹が張る、腹痛などといった症状を来すことがあります。

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S状結腸癌について、医師からのよくある質問

医師からよくある質問はありますか?

「S状結腸癌」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。

  • 最近の検査で便潜血を指摘されましたか?
  • 便に赤い血が混じっていますか?
  • 便意でトイレに行くが、排便がなかったり少量しか出ないことが多いですか?
  • お腹の痛みがありますか?
  • 最近便が細くなったと感じていますか?

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この記事の監修医師

監修医師 吉岡 藍子

吉岡 藍子

消化器内科・内科

消化器内科医の吉岡藍子と申します。 これまで大学病院や市中病院、健診センターでの内視鏡業務などを通して、消化器領域を幅広く経験してまいりました。 診療の現場では、専門的な用語や複雑な病状の説明に、患者様が戸惑いや不安を感じる場面に何度も出会いました。医療機関で提供される膨大な情報を前に、混乱されてしまう方も少なくありません。そこで、ご自身の病気や体、そして健康について、一人でも多くの方が正しく理解できる環境を作りたいという想いから、ユビーの活動に参加させていただいております。皆様が正しい医学知識に普段から触れ、安心してご自身の健康と向き合えるよう、分かりやすい情報提供に努めてまいります。 【経歴】 新潟大学医学部卒。 新潟県内外の市中病院、大学病院で勤務。 新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野にて博士取得。 2022年からユビーに入社し、横浜市で健診内視鏡診療を兼務。

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03