小児喘息(重症)は大人になっても続きますか?

小児喘息は、成人期まで症状が持続するケースがあることが複数の研究で報告されています。

解説

小児期に喘息と診断されたお子さんが、大人になってからも喘息の症状が続くかどうかは、個人差が大きいです。

いくつかの大規模な研究(メルボルン喘息研究、タスマニア長期健康研究、ダニーデン縦断健康発達研究、ツーソン小児呼吸器研究、CAMP研究)では、その後の経過が追跡されています。

【これらの研究によると】

「寛解」するお子さんも多い

多くの研究で、成人期までに喘息の症状がほとんどなくなる「寛解」に至るお子さんがいることが示されています。例えば、メルボルン喘息研究では50歳時点で軽症の喘鳴群の64%、喘息群の47%が寛解していました。タスマニア長期健康研究では、46歳時点で65%が寛解していました。

成人期まで持続するケースもある

一方で、成人期まで喘息症状が持続するお子さんも一定の割合で存在します。ダニーデン縦断健康発達研究では、3歳から追跡した中で26歳まで喘鳴の症状が持続したお子さんが14.5%おり、38歳まで持続していたのは11%でした。ツーソン小児呼吸器研究では、小児期から平均22歳まで喘息症状が続いた群では、最も高い割合で59%に達しました。

鼻炎や湿疹の合併、母親の喘息、小児期の慢性気管支炎などがあると、大人になってからも喘息が続きやすい要因となることがあります。

お子さんの状態を定期的に医師に診てもらい、適切な管理を続けることが大切です。

公開日

最終更新日

京都大学医学部附属病院 呼吸器内科

山形 昂 監修

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