長鎖脂肪酸代謝異常症には初期症状はありますか?
乳児期では低血糖や嘔吐、ぐったりするなど。小児期以降では運動後の筋肉痛や筋力低下が初期症状として現れます。
長鎖脂肪酸代謝異常症には初期症状がありますが、その現れ方は発症する年齢や病気の重症度によって大きく異なります。
【乳児期に発症する重症なケース】
生まれた直後は無症状でも、母乳やミルクを飲む量が減ったり、風邪などで食事がとれなくなったりしたことをきっかけに、突然症状が現れることがあります。主な初期症状は以下の通りです。
- 低血糖発作:ぐったりして活気がなくなり、嘔吐を繰り返します。重い場合は意識障害やけいれんを起こします。
- 心筋症:心臓の働きが悪くなり、顔色不良や呼吸が速くなるなどの症状がみられます。
- 肝機能障害:肝臓が腫れたり、血液検査で異常がみられたりします。
【小児期以降に発症する比較的軽症なケース】
幼児期から成人にかけて、運動や長時間の空腹をきっかけに初めて症状が出ることがあります。主な初期症状は以下の通りです。
- 運動後の強い筋肉痛や筋力低下
- 横紋筋融解症:筋肉が壊れ、コーラのような色の尿(ミオグロビン尿)が出ます。
日本では新生児マススクリーニング検査の対象疾患であるため、多くの場合は症状が出る前に発見され、治療を開始することができます。しかし、軽症型では検査で見つからず、成長してから初めて症状が出る場合もあります。


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(参考文献)
Jerry Vockley. Long-Chain Fatty Acid Oxidation Disorders and Current Management Strategies. Am J Manag Care. 2020, 26, S147–S154.
J Lawrence Merritt 2nd et al. Fatty acid oxidation disorders. Ann Transl Med. 2018, 6, 473.
日本先天代謝異常学会移行期医療委員会.“極長鎖アシルCoA脱水素酵素欠損症”.日本小児科学会.https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20240130_GL064.pdf,(参照 2025-10-16).
代謝疾患分野|長鎖脂肪酸代謝異常症(平成22年度).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/790(参照 2025-10-16)
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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
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