長鎖脂肪酸代謝異常症のセルフチェックはできますか?
症状だけでは判断が難しく、血液検査などが必要なため、正確なセルフチェックはできません。
長鎖脂肪酸代謝異常症を、患者さん自身が、症状などから判断するセルフチェックで正確な診断をすることはできません。
その理由は、この病気の診断には専門的な検査が不可欠だからです。診断は、新生児マススクリーニング検査や、血液中の特殊な物質(アシルカルニチンなど)を分析する検査、最終的には遺伝子検査などによって確定されます。これらの検査は、家庭で行うことは不可能です。
また、この病気の症状は「疲れやすい」「筋肉痛」「空腹時にぐったりする」など、他の多くの病気でも見られる非特異的なものが多く、症状だけで自己判断することは非常に危険です。
ただし、病気を疑うきっかけとなるサインに自分で気づくことは可能です。以下のような項目は、セルフチェックというより「受診を検討すべきサイン」として捉えることができます。
- 空腹や絶食が続くと、極端に体調が悪くなる
- 運動のあとに、ひどい筋肉痛や脱力感が現れる
- 運動後にコーラのような色の尿が出たことがある
- 血縁者に原因不明の突然死(特に乳幼児期)をした人がいる
これらのサインに心当たりがある場合は、セルフチェックで解決しようとせず、必ず小児科(お子さんの場合)や代謝内科、神経内科などの専門医に相談し、適切な検査を受けるようにしてください。


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(参考文献)
Jerry Vockley. Long-Chain Fatty Acid Oxidation Disorders and Current Management Strategies. Am J Manag Care. 2020, 26, S147–S154.
J Lawrence Merritt 2nd et al. Fatty acid oxidation disorders. Ann Transl Med. 2018, 6, 473.
日本先天代謝異常学会移行期医療委員会.“極長鎖アシルCoA脱水素酵素欠損症”.日本小児科学会.https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20240130_GL064.pdf,(参照 2025-10-16).
代謝疾患分野|長鎖脂肪酸代謝異常症(平成22年度).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/790(参照 2025-10-16)
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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
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