新生児スクリーニングで長鎖脂肪酸代謝異常症の陽性と言われたらどうすればよいですか？

新生児スクリーニング検査で、長鎖脂肪酸代謝異常症の「陽性」という結果の連絡を受けたら、保護者の方は非常に驚き、不安に思われることでしょう。しかし、まず大切なのは落ち着いて、指示に従って行動することです。

1. 「陽性」は「確定診断」ではありません

スクリーニング検査は、病気の可能性がある赤ちゃんをひとりでも多く見つけ出すために、少しでも疑いがあれば「陽性」と判定されるようになっています。そのため、実際には病気ではないのに陽性となる「偽陽性」も一定数含まれています。まずは、その可能性を念頭に置いてください。

2. 速やかに精密検査を受ける

検査結果の連絡と同時に、精密検査を受けるための専門医療機関（大学病院やこども病院など）が案内されます。精密検査では、より詳しい血液検査や尿検査、遺伝子検査などを行い、本当にその病気があるのかどうかを正確に診断します。この結果が出るまでは確定ではありません。

3. 精密検査の結果を待つ間も注意を

結果が出るまでは、医師から赤ちゃんの体調管理について指示がある場合があります。例えば、「授乳間隔を3〜4時間以上あけないようにする」など、空腹状態を避けるための指示です。赤ちゃんの様子（活気がない、ミルクの飲みが悪い、嘔吐するなど）に変化がないか、注意深く観察してください。

もし確定診断されたとしても、新生児スクリーニングによる早期発見は、症状が出る前に治療を開始できるという大きな利点があります。適切な食事療法や管理を行うことで、重篤な症状を防ぎ、健やかな成長を目指すことが可能です。