長鎖脂肪酸代謝異常症の確定診断にはどのような検査をしますか?

血液中の特殊な物質(アシルカルニチン)を分析し、最終的に原因となる遺伝子の変異を特定する遺伝子検査によって確定診断されます。

長鎖脂肪酸代謝異常症の確定診断は、新生児マススクリーニング検査をきっかけとして、段階的に専門的な検査を進めて行われます。

新生児マススクリーニング検査(初期スクリーニング)

まず、生後数日の赤ちゃんのかかとから採取した血液を用いて、病気の「疑い」があるかどうかを調べます。この検査で、脂肪の代謝がうまくいかない場合に血液中にたまる特殊な物質(アシルカルニチンなど)の異常を検出します。ここで異常が見つかると「要精密検査」となります。

血中アシルカルニチン分析(精密検査)

専門の医療機関で再度採血し、血液中にどのような種類のアシルカルニチンが、どのくらい増えているかを詳しく分析します。病気のタイプによって増える物質のパターンが異なるため、この検査である程度の病型を推定することができます。

尿中有機酸分析

尿を採取し、異常な代謝物が排泄されていないかを調べます。これも診断の補助となります。

遺伝子検査(確定診断)

最終的な確定診断のために行われるのが遺伝子検査です。血液からDNAを抽出し、この病気の原因となる遺伝子(VLCAD、LCHAD、CPT2など)に変異がないかを解析します。原因となる遺伝子変異が見つかることで、病名が確定します。

これらの検査を組み合わせることで、病気の有無だけでなく、どのタイプの長鎖脂肪酸代謝異常症なのかを正確に診断し、適切な治療方針を立てることができます。

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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長

井林 雄太 監修

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