ホモシスチン尿症が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
まずは小児科あるいは内科を受診し、代謝・内分泌科へ紹介してもらいます。
ホモシスチン尿症が疑われる場合は、まず小児科(成人なら内科)を受診しましょう。
ホモシスチン尿症は、生まれつきの代謝異常症です。診断や治療には特殊な血液検査や尿検査、遺伝子検査、栄養管理が必要で、一般的な小児科や内科だけでは対応が難しいことがあります。小児であれば小児代謝・内分泌科、成人で見つかった場合は、代謝・内分泌科が主に担当し、神経内科、眼科、遺伝科などと連携して診療を行います。
乳児期や幼児期に、発達の遅れ・けいれん・筋力の弱さ・目の異常(水晶体脱臼)などが見られる場合は、まず小児科を受診し、適切な医療機関へ紹介してもらってください。小児科の中でも小児代謝・内分泌科や小児神経科がある施設では、血液や尿のアミノ酸分析を行い、ホモシスチン尿症かどうかを確認できます。日本では新生児マススクリーニング(生まれてすぐに行う一斉検査)に含まれているため、検査で異常が疑われた場合も小児代謝専門施設へ紹介されます。
一方で、成人期に初めて視力障害や血栓症、骨の異常などから発見されるケースもあります。このような場合は、まず内科(代謝・内分泌科)、または神経内科、眼科を受診し、必要に応じて専門施設を紹介してもらうのが適切です。
ホモシスチン尿症は複数の臓器に影響し、症状も多岐にわたるため、多職種チーム(医師・栄養士・遺伝カウンセラーなど)での支援が重要です。
ホモシスチン尿症について、特に知りたいことは何ですか?
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(参考文献)
日本先天代謝異常学会.ホモシスチン尿症 概要.小児慢性特定疾病情報センター,https://www.shouman.jp/disease/details/08_01_008/(参照 2025-12-15)
中村公俊.ホモシスチン尿症(指定難病337).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/22378(参照 2025-12-15)
診断基準策定委員会.“ホモシスチン尿症(シスタチオニン β合成酵素欠損症)”.日本先天代謝異常学会.https://jsimd.net/pdf/guideline/03_jsimd-Guideline_draft.pdf,(参照 2025-12-15).
診断基準策定委員会.“先天代謝異常症の診療指針ホモシスチン尿症(シスタチオニンβ合成酵素欠損症) ”.日本先天代謝異常学会.https://jsimd.net/documents/GuidelinesInClinicalGenetics/homosutinnyousyou.pdf,(参照 2025-12-15).
診断基準・診療ガイドライン委員会.“新生児マススクリーニング対象疾患等診療ガイドライン 2025 ホモシスチン尿症”.日本先天代謝異常学会.https://jsimd.net/pdf/guideline/MS/3_ms2025.pdf,(参照 2025-12-15).
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宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
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