ホモシスチン尿症の食事で気をつけることを教えてください。

ホモシスチン尿症では、メチオニンを制限する食事が必要です。

ホモシスチン尿症は、メチオニンというアミノ酸の代謝がうまく働かず、ホモシステインという物質が体内に蓄積してしまう病気です。そのため、食事療法の目的はホモシステインの材料になるメチオニンの摂取を減らすことにあります。メチオニンを多く含む高たんぱく食品（肉・魚・卵など）を制限し、代わりに専用の低メチオニン食品を用いることが基本です。栄養バランスを保ちながら、医師・管理栄養士の指導のもとで調整します。

① 制限すべき食品

メチオニンは、たんぱく質を多く含む食品に豊富に含まれます。次のような食品は摂取量を制限します。

• 肉類（牛、豚、鶏など）
• 魚介類（まぐろ、さけ、しらすなど）
• 卵、乳製品（チーズなど）
• 大豆製品（豆腐、納豆など）

外食や旅行の際は高たんぱく食品が多くなるため、事前に相談して工夫することが大切です。

② 推奨される食品

ご飯、パン、野菜、果物などは比較的メチオニンが少なく、主食や副菜として適しています。
専用の低メチオニンミルクやアミノ酸調整食品が医療用として用意されており、必要な栄養素（特にたんぱく質やビタミン）を補います。

③ 栄養バランスの確保

食事制限を厳しくしすぎると、成長期の子どもでは栄養不足や発達遅延を起こすおそれがあります。専門の管理栄養士にカロリー・たんぱく質・ビタミン量を計算して調整してもらいましょう。