夜間多尿ではどのような検査をしますか?
夜間多尿の診断には排尿日誌が必須で、原因となりうる病気を特定するため血液検査や血圧測定も重要です。
夜間多尿の診断と原因特定には、排尿日誌をしっかりとつけることが最も重要で、その他に採血検査や尿検査など複数の検査を組み合わせて行います。
排尿日誌
排尿日誌とは排尿時刻と排尿量を記録する検査で、連続ではなくていいので、3日間程度記録していただくことが一般的です。排尿日誌によって、1日あたりの排尿回数や、夜間多尿かどうかが分かります。詳しくはこちらでやり方をご参照ください。
原因特定のための詳細検査
夜間多尿の原因には、全身に影響を及ぼす病気もあるため、それらを特定するための検査が必要で以下のようなものを確認します。
身体診察
- 血圧測定(特に夜間血圧の変動の確認)
- 下肢のむくみ(浮腫)の有無の確認
採血検査や尿検査
- 腎機能検査(クレアチニン、eGFRなど)
- 電解質検査(ナトリウム、カリウム、カルシウムなどのミネラルバランス)
- 尿比重や尿浸透圧測定による多尿の原因を調べるための検査
- 血糖値やHbA1cの測定による糖尿病の検査
- 心不全マーカー(BNP、NT-proBNP)の測定
睡眠障害の評価
睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合に行う検査で、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)といいます。呼吸器内科や睡眠障害を専門とする医療機関、耳鼻咽喉科などで行われることがあります。血中の酸素飽和度(酸素が足りているか測定するもの)だけでなく、脳波や眼球の運動、筋電図、心電図、心拍数、鼻の気流、呼吸運動などを同時に測定することで睡眠時無呼吸症候群の有無やその重症度を測定することができます。簡易的な睡眠ポリグラフ検査もあります。
服用している薬剤(利尿薬、降圧薬など)や、水分、塩分、アルコール、カフェインの摂取量やその習慣を調べることで夜間多尿の原因がわかることもあります。
夜間多尿について、特に知りたいことは何ですか?
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(参考文献)
日本排尿機能学会.“夜間頻尿診療ガイドライン第2版. リッチヒルメディカル. 2020”..https://www.urol.or.jp/lib/files/other/guideline/37nocturiav2-2.pdf,(参照 2025-11-05).
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Xiang-Yi Hou et al.“Nocturia: An overview of current evaluation and treatment strategies”..https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40900851/,(参照 2025-11-05).
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東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
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