IgA血管炎の診断基準を教えてください。

下肢の紫斑が必須で、関節・腹部・腎症状やIgA沈着で診断されます。

解説

IgA血管炎の診断は、紫斑を中心とした全身症状の組み合わせと、必要に応じた生検によって行われます。よく使われる基準に、米国リウマチ学会や欧州リウマチ学会・欧州小児リウマチ学会の分類基準などがあります。

診断を確実にするために、世界的にいくつかの「診断・分類基準」が用いられています。ここでは代表的な基準を紹介します。

1. 米国リウマチ学会(ACR)分類基準(1990年)

以下の4項目のうち2つ以上を満たすと診断に有用とされますが、成人例には使いにくいという難点があります。

  • 20歳未満での発症
  • 触知できる紫斑がある
  • 腹痛がある
  • 生検(皮膚や腎臓などの組織検査)で血管に白血球の浸潤がある

2. 欧州リウマチ学会・欧州小児リウマチ学会(EULAR/PRINTO/PRES)基準(2010年)

現在、特に小児で最もよく使われる基準です。必須条件として触知できる紫斑があることが求められ、それに加えて以下のいずれかを伴えば、診断可能とされます。

  • 腹痛
  • 関節炎または関節痛
  • 腎障害(血尿や蛋白尿)
  • 組織検査でIgA沈着が確認されること

小児では特徴的な紫斑の存在が重要で、他の症状が軽くても診断されることがあります。一方で成人では腎障害が重く出ることがあるため、血液・尿検査で腎機能を評価することが重要です。生検でIgA沈着が確認されると、診断の確実性が高まります。

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公開日

最終更新日

宮城県立こども病院 小児科

谷河 翠 監修

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