小児喘息(重症)の子が運動すると咳が出るのはなぜですか?
運動で気管が一時的に狭くなる「運動誘発喘息」のためです。
小児喘息の子どもが運動すると咳が出るのは、「運動誘発喘息(EIB:Exercise-Induced Bronchospasm)」と呼ばれる現象が原因と考えられます。
運動誘発喘息とは、運動によって一時的に気管支が狭くなり、咳や喘鳴、息苦しさなどの症状が出ることです。
これは、運動中に呼吸量が増えることで、冷たく乾いた空気をたくさん吸い込んだり、呼吸が速くなることで気道が刺激されたりすることなどが関係していると考えられています。
検査では、運動をする前と運動をした後の呼吸機能(特に1秒間に吐き出せる空気の量である「1秒量」や、息を勢いよく吐き出すスピードである「ピークフロー」)を測定することで、運動によって気管が狭くなっているかを確認します。
1秒量やピークフローの値が運動前と比較して12%以上低下した場合に運動誘発喘息が疑われ、15%以上低下した場合はほぼ確実と判断されます。
運動誘発喘息の症状が出やすいお子さんに対しては、運動前に予防薬を使用したり、運動の強度や内容を調整したり、ウォーミングアップを十分に行ったりするなどの対策が推奨されています。
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
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