お腹痛いのに出ない(下痢のような腹痛・激しい腹痛があるが便が出ない)
監修医師吉岡 藍子消化器内科
- 更新日
- 2026/10/17
- 公開日
- 2025/04/23
腹痛で症状チェックした人の受診データ(診断名・診療科)
受診後に報告された診断名
受診した診療科
「腹痛」を最も気になる症状として症状チェックを始めた人が、受診後に回答したデータ(自己申告、2024年10月〜2026年9月)です。医師による記録ではなく、世の中全体の割合でもありません。
※%は回答した人に占める割合です。診断名は複数回答のため、合計は100%になりません。
腹痛の症状でユビーを利用したユーザーの実際の受診データ(自己申告)では、受診後に報告された診断名は、過敏性腸症候群、感染性胃腸炎、胃炎、便秘症など799種類に分かれ、一番多い過敏性腸症候群でも約2割でした。
腹痛が気になって受診した人は、内科(40%)、消化器内科(25%)、小児科(6%)などに分かれています。
同じ症状で症状チェックを始めても、その後の状態によって、診断名や受診する診療科は分かれます
- 診断名
- 799種類
- 診療科
- 56種類
「腹痛」を最も気になる症状として症状チェックを始めた人が、受診後に回答したデータ(自己申告、2024年10月〜2026年9月)です。医師による記録ではなく、世の中全体の割合でもありません。
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下痢のような腹痛があるが何も出ない
下痢のような腹痛があるのに便が出ない場合、腸がけいれんしている状態(過敏性腸症候群など)が主な原因です。強い腸の収縮が腹痛として感じられますが、実際には便が出ないことがあります。痛みが繰り返す場合は消化器内科への相談をご検討ください。
下痢のような腹痛があるが何も出ない
激しい腹痛があるが便が出ない
激しい腹痛があるのに便が出ない場合、腸の通過が妨げられていたり、腸の動きが極端に低下している可能性があります。嘔吐やお腹の張りを伴う場合は緊急性が高い状態も考えられるとされています。強い腹痛が続く場合は、速やかに医療機関への受診をご検討ください。
激しい腹痛があるが便が出ない
腹痛とは
腹痛とはどのような症状ですか?
お腹が全体的ないし部分的に痛む症状です。鋭い痛みや急激な痛みなど、さまざまな痛み方があります。
お腹が全体的ないし部分的に痛むことを総称して「お腹の痛み」と言います。一言に「お腹の痛み」と言っても、痛む部位や痛み方はさまざまで、原因となる病気も多岐にわたります。
痛む部位の例
- 下腹部
- 右下腹部
- 左下腹部
- わき腹
- みぞおちなど
痛み方の例
- 差し込むような鋭い痛み(疝痛、せんつう)
- 鈍い痛み(鈍痛)
- 押されると強くなる痛み
- ずっと続く痛み
- 断続的に続く痛みなど
原因によって、痛みの部位や痛み方も変わってきます。正しい診断を受けるためには、お腹のどこがどう痛むのかなど、なるべく具体的に伝えることが大切です。
虫垂炎(盲腸)でのお腹の痛みはどのような痛みですか?
最初にみぞおちあたりに痛みが生じた後、次第に右下腹部へと移動していくような痛みが典型的な痛み方です。
虫垂炎(盲腸)による典型的な腹痛の場合、痛みがみぞおちから右下腹部へと移動していきます。ただし、初めから右下腹部が痛む場合や、痛み以外に吐き気を伴う場合もあります。
なお、階段を降りる動作などで痛みが響くように感じる場合、虫垂炎が重症化しているおそれがあります。早急な医療機関の受診をおすすめします。
腹痛の原因
腹痛の原因として胃腸炎の可能性はありますか?
吐き気や嘔吐、下痢、発熱などを伴う場合、ウイルスや細菌への感染に伴う胃腸炎の可能性があります。
吐き気や嘔吐、下痢、発熱といったお腹の痛み以外の症状を伴う場合、ウイルスや細菌への感染に伴う胃腸炎の可能性があります。ただし、胃腸炎であってもお腹の痛み以外の症状が起こらない場合もあります。痛みが出る前の数日間の食事から原因が判明するケースもあります。
お腹全体が痛む場合、どのような病気が考えられますか?
腹膜炎や腸閉塞などの危険な病気の可能性があります。
お腹全体が痛む場合、腹膜炎を起こしている可能性があります。腹膜炎とは内臓を包む膜である腹膜に炎症が及んだ状態を指し、原因によっては緊急手術の対象ともなります。腹膜炎へと発展しうる病気は少なくなく、様々な病気が重症化して腹膜炎を引き起こす可能性があります。
また、腸閉塞によってもお腹全体の痛みが起こることがあります。腸閉塞とは、腸の中にある食べ物や便、消化液などがうまく肛門側に運ばれなくなってしまう病気で「イレウス」とも呼ばれます。腸閉塞の場合、お腹が張ったように痛みます。
いずれの病気も命に関わることが少なくないため、疑わしい場合はすぐに医療機関を受診しましょう。
お腹に筋肉痛のような痛みがある場合、何が原因として考えられますか?
痛みの原因はさまざまで、便秘や下痢など消化器系の病気や、生理や妊娠など婦人科系の病気、などが考えられます。
痛みの種類だけでは特定は難しいので、いつから始まって、強くなっているのか、痛みの場所はどこか、移動するか、他の症状はあるかなど、状況を整理して原因を探していきます。
腹痛の主な原因
- 便秘や下痢
- 生理や妊娠
- 子宮筋腫や子宮内膜症などの女性特有の婦人科系の病気
- 急性虫垂炎、胃や肝臓などの消化器系の病気など
腹痛の原因として、どのような病気が考えられますか?
痛みの部位や痛み方によって考えられる原因はさまざまです。骨や筋肉によるものもありますが、内臓の病気であることが多いです。
お腹の中には多くの臓器があり、場所によって考えられる原因が変わってきます。
上腹部の痛み
上腹部に痛みがある場合、胃や十二指腸、膵臓、肝臓、胆嚢、心臓や肺などの病気の可能性があります。
胃や十二指腸
胃や十二指腸の炎症や潰瘍で、上腹部の痛みが生じることがあります。胃や十二指腸の病気の場合、食事の前後で痛み方に変化が見られることが多いです。また、胸焼けを認めることもあります。
胃がんの場合、進行すると腹痛の症状が出現してきます。食欲不振や吐血、黒色便を伴うこともあります。
膵臓
膵炎では強い上腹部の痛みを感じることが多いです。お酒をよく飲まれている人や中性脂肪が非常に高い方、胆石を指摘されている方は膵炎になりやすい傾向にあります。
膵臓がんでも、膵臓の周りの神経に及ぶと痛みが出てきます。
膵臓から来る腹痛では、背中の痛みを伴うこともあります。
胆嚢
上腹部の痛みを引き起こす胆嚢の病気としては、胆嚢炎や胆石症があります。これらの病気では右上腹部が痛くなることが一般的です。脂っこいものを食べた後に痛みが出やすいとされています。また、腹痛の他に発熱の症状が見られることもあります。
肝臓
上腹部の痛みを引き起こす肝臓の病気としては肝炎などが挙げられます。肝炎では、右上腹部が痛くなったり張ったりといった症状が見られます。発熱を伴う場合もあります。
心臓
心臓の病気でも上腹部に痛みを感じることがあります。みぞおちの痛みや吐き気を感じる場合には、心筋梗塞の疑いもあるので要注意です。特に高血圧や喫煙歴がある方は注意が必要です。
肺
肺炎などの肺の病気でも、上腹部に痛みを感じることがあります。肺炎では痛みの他に、咳や熱の症状が出ることがあります。
下腹部の痛み
下腹部の痛みがある場合、小腸・大腸や膀胱・尿管、また女性であれば卵巣や子宮の病気を考えます。
小腸や大腸
最も一般的な病気としては、腸炎が挙げられます。下痢や嘔吐を伴うことが多いです。
また、腸炎の中には、多くはないもののクローン病や潰瘍性大腸炎といった慢性の病気の可能性もあります。これらの病気の場合、腹痛の他になかなか治らない発熱や血便などを伴います。
膀胱や尿管
膀胱炎で下腹部が痛くなることがあります。また、尿路結石が膀胱に近い部位で引っかかった際に下腹部が痛むこともあります。
卵巣や子宮
卵巣の出血やねじれによって痛みを感じることがあります。また、妊娠に伴ってお腹の痛みや張りを感じる方もいます。特に子宮外妊娠の場合、激痛になることがあります。
腹痛を引き起こす日常生活上の原因としては、何が考えられますか?
ストレスや疲労の蓄積、乱れた食生活などが考えられます。便秘が原因となることもあります。
ストレスや疲労でお腹が痛くなったり下痢を起こしたりすることがあります。特に過敏性腸症候群や機能性ディスペプシアという病気では、ストレスや疲労の影響を受けやすいです。
また、暴飲暴食や飲酒などによってもお腹の痛みが起こることがあります。特にお腹の真ん中辺りが痛む時は、膵炎や胆石症、逆流性食道炎などの病気が考えられます。また、主に左下腹部が痛んだり、痛みとともにお腹の張りが感じられたりする場合には、便秘が原因となっている可能性があります。
腹痛の中でも特にみぞおちが痛む場合、どのような病気が考えられますか?
みぞおち全体が痛む場合は胃腸炎や胃潰瘍などが、特に右側が痛い場合は胆嚢炎や胆石が、左側が痛む場合は膵炎などが考えられます。
痛む箇所や痛みが起こるタイミングによって考えられる原因は異なります。
考えられる原因のケース
空腹時にみぞおち全体が強く痛む場合
胃腸炎や胃潰瘍などが考えられます。
みぞおちの右側に痛みがあり、特に脂っこい食事の後や夜間に痛みが強まる場合
胆嚢炎や胆石症などが考えられます。
みぞおちの左側に痛みがあり、飲酒後に痛みが起こったり強まったりする場合
膵炎の可能性が考えられます。
緊急性の高い病気が原因のケース
上記以外にも、緊急性の高い病気が原因となっている可能性もあるため注意が必要です。
だんだんと痛みが右下に移動する場合
虫垂炎(盲腸)の可能性があります。
その他の場合
心筋梗塞などの消化器系以外の病気でみぞおちが痛むこともあります。
痛みが激しかったり、吐き気などの他の症状を伴ったりする時は、救急受診も検討してください。
仰向けに寝るとお腹が痛くなる場合、原因として何が考えられますか?
膵臓やその周辺の病気が原因である可能性があります。
仰向けに寝転んでお腹が伸びた時に痛む場合、膵臓やその周囲の病気が原因である可能性があります。例えば膵炎や膵臓がんの他、膵臓の周囲にある胆嚢や胆管の病気が原因となっているケースが考えられます。
腹痛の原因として、がんの可能性はありますか?
早期のがんは症状がないことがほとんどですが、進行してくると腹痛が出る場合もあります。
進行したがんによって腹痛が起こることがあります。がんの場合、腹痛に伴って、がんからの出血による血便や黒色便を認めることもあります。
腹痛の原因として、子宮内膜症の可能性はありますか?
子宮内膜症ができる場所によっては腹痛をきたすことがあります。
子宮内膜症は、子宮内膜が子宮の外にも広がってしまうことで炎症を起こす、20〜30代の女性に多く見られる病気です。子宮内膜の広がりが及ぶ箇所によっては、腹痛の症状が起こることもあります。また、月経痛や不妊といった腹痛以外の症状を呈するケースもあります。
子宮内膜症が疑われる症状がある時は、一度産婦人科を受診することをおすすめします。
鈍痛のような腹痛が続く場合の原因には何がありますか?
腸炎や胆嚢炎のような炎症の病気、肝臓や脾臓の腫瘍など多岐にわたります。
お腹のなかの炎症や、臓器を覆っている膜が引き延ばされるような時に鈍痛を感じることがあります。以下のような病気が挙げられます。
腸炎、憩室炎、虫垂炎、胃炎など消化管の炎症
虫垂炎の初期や憩室炎、腸炎などでじんわりと重い痛みが引き起こされます。炎症がひどくなると、より強い鋭い痛みに変わることもあります。
急性膵炎、慢性膵炎
食後や飲酒後におへその上あたり、もしくはおへその周りが痛くなることが多いです。背中の痛みを伴うこともあります。
胆のう炎、胆管炎
主に胆石の影響で胆のうに炎症が起こり、右肋骨の下あたりからみぞおちが痛むことが多いです。石が胆のうの出口に詰まってしまうと鋭い痛みに変わることもあります。
肝臓や脾臓の腫瘍
肝臓や脾臓は周りを被膜(ひまく)という膜で覆われています。腫瘍などのできものが表面近くにできて、膜が引き延ばされると鈍痛を引き起こすことがあります。
その他
子宮や卵巣、膀胱、血管などの病気でも鈍痛をきたすことがあります。痛みが続く場合は早めに受診をおすすめします。
参考文献
Roger Sherman. Chapter 86Abdominal Pain. Clinical Methods: The History, Physical, and Laboratory Examinations. 3rd edition.1990
Carlberg, David J et al. “Lower Abdominal Pain.” Emergency medicine clinics of North America vol. 34(2) 229-49:2016
Mehta H. Abdominal Pain. Clinical Pathways in Emergency Medicine. 329–45: 2016
食べ過ぎるといつもお腹が痛い場合、考えられる病気には何がありますか?
胃炎、胃潰瘍や慢性膵炎、機能性ディスペプシアなどの病気が考えられます。
食事と関係するような痛みの場合、胃腸などの消化器の病気が疑われます。
代表的なものは以下の通りです。
胃炎、胃十二指腸潰瘍など
ピロリ菌感染が関係するものを含む胃炎や潰瘍は、胃の中に食べ物が入る物理的な刺激に加えて、食事により胃酸が出ることで腹痛を引き起こすことがあります。
慢性膵炎
膵臓は食事の刺激で消化酵素をつくり、十二指腸へ出す働きがありますが、膵炎を起こしているとその消化液がうまく作られない、出せないなどの不具合が起きて腹痛を起こすことがあります。
機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群など
胃腸の見た目の異常はないものの、働きの異常で痛みが現れます。
腹痛と下痢がある場合に考えられる病気には何がありますか?
胃腸炎など消化管の病気が考えられます。また、膵炎でも下痢を伴う場合があります。
下痢は胃や腸などの消化管の病気が関わっている場合が多いですが、全身性の病気で腹痛・下痢を引き起こすこともあります。具体的には、以下のような病気が考えられます。
食中毒などの感染性胃腸炎
下痢は体に悪いものを排除する生理現象でもあるので、口から入った細菌などの病原体を早く排出しようとして起こります。消化管の動きが活発になる際に、腹痛が伴うことがあります。
感染以外の腸炎
薬の副作用、腸の血の巡りが悪くなって起こるもの、もしくは炎症性腸疾患という腸に原因不明の炎症が起きる病気などで症状がでることがあります。
慢性膵炎
膵臓の働きが弱くなり、主に食事の脂肪分を分解する消化酵素が出にくくなることから、消化しきれていない便が下痢として出ることがあります。
過敏性腸症候群
胃腸に見た目の異常はないですが、動きや機能に異常が出ることで腹痛や下痢が起こります。
数ヶ月にわたって下痢や腹痛がつづく、緊張、疲れやストレスで症状がでるなどの特徴があります。
その他
ほかにも、甲状腺や消化に関わるホルモンの異常が起こる病気や食物アレルギーなどでも下痢と腹痛の症状がでることがあります。
腹痛と吐き気がある場合に考えられる病気には何がありますか?
吐き気は胃や腸などの消化管の病気でみられることが多いですが、卵巣や大動脈といった胃腸系の病気以外でも吐き気を伴うことがあります。
以下のような病気が考えられます。
食中毒などの感染性胃腸炎
感染性胃腸炎では、一般的には下痢を伴うことが多いですが、下痢がなく腹痛と吐き気だけの場合もあります。
腸閉塞
腸の動きが悪い、もしくは腸がつまって内容物が動いていかないような場合、お腹の張りや腹痛が出現し、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。
急性虫垂炎
虫垂炎(いわゆる「もうちょう」)は、初期の症状としてみぞおちあたりの腹痛と吐き気を感じることがあります。痛みは徐々に右下のお腹へ移動して強くなっていくのが典型的です。吐き気を伴わない場合や、最初から右下の腹痛がみられることもあります。
その他
吐き気は消化器症状なので、胃や腸などの消化管の病気で腹痛に伴うことが多いですが、そのほかの臓器の病気でも認めることがあります。痛みの激しい卵巣茎捻転や腹部大動脈破裂・大動脈解離などで吐き気を伴うこともあります。
お腹を締め付けられるような痛みの原因には何がありますか?
胃腸や膵臓などの消化器の病気をはじめとして、さまざまな病気が考えられます。
胃や腸などの病気で感じることが多く、以下のような病気が考えられます。
急性胃炎
みぞおちやお腹の上の方に痛みが出ます。痛みがひどいと食事がとれないほどのこともあります。
腸炎、憩室炎、虫垂炎など腸の炎症
お腹の一部分や全体が痛むことがあります。発熱を伴うこともあります。
急性膵炎
食後や飲酒後などにお腹のやや上の方、あるいは、真ん中あたりの痛みを感じることが多いです。背中の痛みを伴うことも多いです。
過敏性腸症候群、機能性ディスペプシア
ストレスなどをきっかけに痛みが出ることがあります。下痢や便秘を伴うこともあります。
上記以外の病気
上記以外にも、胃腸や膵臓以外の臓器からくる痛みの可能性もあります。
心筋梗塞や大動脈破裂、卵巣茎捻転、尿路結石など、原因となる病気はさまざまです。
参考文献
Roger Sherman. Chapter 86Abdominal Pain. Clinical Methods: The History, Physical, and Laboratory Examinations. 3rd edition.1990,
Földi, Mária et al. “The characteristics and prognostic role of acute abdominal on-admission pain in acute pancreatitis: A prospective cohort analysis of 1432 cases.” European journal of pain . 26(3): 610-623.2022
お腹を刺すような波のある腹痛の原因には何がありますか?
尿管結石や腸閉塞など管状の臓器が詰まってしまう病気で出やすい症状です。
以下のような病気が代表的です。
尿管結石
腎臓でできた結石が尿と一緒に尿管や尿道といった管に排泄されると、狭い部分に石が引っかかり刺激となって痛みが引き起こされます。引っ掛かり方や尿管などの収縮によって痛みが弱まる、もしくは強くなることがあります。
腸閉塞
腸の内側が便やできものなどで詰まってしまい、内容物の通過がうまくいかないとその部分を中心に痛みがでます。腸は伸び縮みにより内容物を肛門側へ運ぶ蠕動運動(ぜんどううんどう)をするので、その動きによって痛みが和らぐもしくは激しくなるといった痛みの波があります。
胆石発作
嵌頓(かんとん)といって、胆石が胆のうの出口にはまり込むことで痛むことを胆石発作といいます。これも刺すような波のある痛みの場合があります。
その他
上記以外にも、虫垂炎などの炎症がお腹の膜にまで及ぶような腹膜炎で刺すような痛みが出ることがあり、波はないことが多いですが、場合によっては痛みの波を感じることもあります。
痛みの感じ方は個人で違うので、どのような状態でも強い痛みがある場合は、早めの受診をおすすめします。
受診の目安・何科を受診するべきか
腹痛がある場合の、受診の目安を教えてください。
発熱や嘔吐、下痢など他の症状を伴う時や、長引く痛みや激しい痛みがある時は、早めに医療機関を受診しましょう。
発熱や嘔吐、下痢、血便、黒色便など他の症状が一緒に見られる場合、緊急性が高いことも多いため受診を検討してください。腹痛以外の症状がない時も、脂汗をかいたり眠れなかったりするほどの痛みがある場合や、数時間経っても痛みが治らない場合は、早めの受診をおすすめします。
受診した際、どのように腹痛について説明したらよいですか?
痛む部位や痛み方、吐き気や下痢など痛み以外の症状があるかなどを説明しましょう。
痛む箇所や痛み方から原因となっている内臓を想定していくので、どこが痛むかはなるべく詳しく伝えられるとよいでしょう。特にお腹全体あるいは一部分が固くなっている場合や、歩くと響いて痛む場合は、重症である可能性があるためきちんと伝えるようにしてください。
また、痛み以外の症状も原因を特定していく上での手がかりになるので、思い当たるものは全て伝えるようにしましょう。例えば嘔吐や下痢などが伴う場合は感染性胃腸炎を、血便や黒色便が伴う場合は消化管の出血を、便が出ていないなら便秘を、といった具合に考えられる病気を絞り込んでいきます。
腹痛がある場合、何科を受診したらよいですか?
基本的には内科か消化器内科を受診しましょう。妊娠などの可能性がある女性では、産婦人科の受診も選択肢に入ります。
痛みが激しい場合や、血便や黒色便を伴う場合、吐血を伴う場合は緊急性が高いので、救急外来を受診しましょう。
特に緊急性がない場合は、まずは内科か消化器内科が有力な受診先になりますが、妊娠の可能性や生理に関する異常の疑いなどがあれば、産婦人科の受診も選択肢に入ります。
また、診察・検査を実施して痛みの原因となっている内臓が明らかになったら、場合によっては他の科への紹介がなされることもあります。
腹痛が続く場合、病院に行くべきですか?
痛みが強い場合や、だんだん痛みが強くなっている場合には受診をおすすめします。
腹痛の原因はさまざまあり、消化管の動きに合わせて痛むもの、突然痛み始めるもの、徐々に痛みが増していくものなど、原因により痛み方も異なります。
腹痛以外にも発熱や嘔吐、下血など、同時に他の症状がみられる場合もあります。腹痛は安静にしていれば自然に治る場合もありますが、なかには手術が必要な病気も含まれます。
特に、痛みが強い場合や、だんだん痛みが強くなっている場合には、一度医療機関を受診したほうが良いと考えられます。
対処法・セルフケア
腹痛に対して自分でできる、即効性のある対処法はありますか?
しばらく安静にしていれば治ることもありますが、痛みが続く場合には自己判断せずに受診しましょう。
腹痛の原因はさまざまあり、原因により痛む部位や程度、重症さの度合いも異なります。
痛みの程度が軽く一時的なものであれば、軽い胃炎や筋肉の痛み、腸の中の空気が移動することによる痛みなど、危険なものではないこともあるでしょう。
しかし、胃や腸などの消化管、腎臓、膀胱、子宮などおなかの内臓になんらかの異常があり、痛みの原因となっている場合も考えられます。 虫垂炎や胆嚢炎のような病気では、ただちに病院を受診する必要があります。
病気の初期には、体の症状だけでそれらの病気を見分けることは難しい場合があります。
痛みが徐々に強くなる場合や、長く続く場合には自己判断せず、一度医療機関を受診することをおすすめします。
お腹の痛みがよくならない場合はどうしたらいいですか?
重大な病気が原因となっている場合もあるので、早急に医療機関を受診しましょう。
強い痛みや長引く痛みがある、お腹の痛み以外の症状を伴うといった場合には、重大な病気が隠れている可能性があるので受診をおすすめします。
特に、痛みが激しい場合や血便や黒色便を伴う場合、吐血を伴う場合は緊急性が高いので、救急外来を受診しましょう。
腹痛に市販薬のロキソニンは効果がありますか?
病気によっては逆効果となる場合もありますので、一度受診して医師に相談することをおすすめします。
鎮痛剤の中には、腹痛の原因となっている病気をかえって悪化させてしまうものもあります。ロキソニンもその一つで、胃粘膜の保護機能を弱めてしまう副作用によって胃炎などを引き起こすリスクがあります。ロキソニンに限りませんが、薬の使用についてはむやみに自己判断しようとせず、医療機関を受診して医師に相談してみるようにしましょう。
腹痛の薬
便秘に効果のある薬はありますか?
便を柔らかくする下剤や腸の働きを改善する薬剤が有効です。
便秘に対して効果的な薬はいくつかあります。例えば、便を柔らかくする薬、便の量を増す薬、腸を刺激して排泄を促す薬、腸の運動を改善する薬などが有効です。
食べ過ぎや飲み過ぎでお腹が痛いときに効果的な薬はありますか?
胃腸への負担を和らげる薬が有効な場合があります。
胃酸の分泌を抑える薬、胃粘膜を保護する薬、消化を助ける薬、整腸剤など、胃腸への負担を和らげる薬が有効な場合もあります。市販薬を使用する際は薬剤師の指示に従い、用法・用量をきちんと守るようにしましょう。
腹痛に関連するその他の質問
ストレス性の腹痛には、どんな特徴がありますか?
状況によって痛みが出たり出なかったりすることが多いです。
ストレス性の腹痛は、状況によって腹痛が出る時と出ない時があるケースが多いです。
例えば、仕事や学校などストレスを感じる状況下では痛みが出る一方、休みの日は痛みが出ないといったことはしばしばあります。
また、眠っている間に痛みで目覚めることが稀なのもストレス性の腹痛の特徴です。
腹痛に対して、食事や運動などの日常生活の中でできる対策はありますか?
規則正しいバランスの取れた食生活を心がけましょう。また、過度なストレスを溜め込まないようにしましょう。
まずは規則正しいバランスの取れた食生活を日頃から心がけましょう。脂っこい食事を控えてなるべく胆石を貯めにくくしたり、食物繊維を積極的に摂って便秘になりにくくしたりといった体づくりに日常的に取り組むことが重要です。中には過食や飲酒を控えることで回避できる腹痛もあります。
また、ストレスや疲労によってお腹の痛みが発症する病気もあるため、きちんと休息や睡眠をとってストレスや疲労を溜め込まないことも大切です。
新型コロナウイルス感染症でお腹の痛みが生じる可能性はありますか?
腹痛などのお腹の症状が出るケースも半数近くに上るという報告があります。
新型コロナウイルス感染症によって消化器症状をきたすケースは15〜50%程度に上るという報告があります。腹痛だけでなく、下痢や嘔吐などの症状が見られることも少なくありません。
腹痛に関連する病気・症状
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この記事の監修医師
吉岡 藍子
消化器内科・内科
消化器内科医の吉岡藍子と申します。 これまで大学病院や市中病院、健診センターでの内視鏡業務などを通して、消化器領域を幅広く経験してまいりました。 診療の現場では、専門的な用語や複雑な病状の説明に、患者様が戸惑いや不安を感じる場面に何度も出会いました。医療機関で提供される膨大な情報を前に、混乱されてしまう方も少なくありません。そこで、ご自身の病気や体、そして健康について、一人でも多くの方が正しく理解できる環境を作りたいという想いから、ユビーの活動に参加させていただいております。皆様が正しい医学知識に普段から触れ、安心してご自身の健康と向き合えるよう、分かりやすい情報提供に努めてまいります。 【経歴】 新潟大学医学部卒。 新潟県内外の市中病院、大学病院で勤務。 新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野にて博士取得。 2022年からユビーに入社し、横浜市で健診内視鏡診療を兼務。
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