長鎖脂肪酸代謝異常症の女性は妊娠・出産できますか?

可能です。ただし、妊娠・出産は体に大きな負担がかかるため、代謝・産科・麻酔科など専門チームによる計画的な医療管理が不可欠です。

長鎖脂肪酸代謝異常症の女性が、妊娠・出産することは可能です。しかし、そのためには非常に慎重かつ計画的な医療管理が不可欠となります。

妊娠・出産は、お母さんの体に大きなエネルギー需要をもたらす「代謝的ストレス」の大きいイベントです。特につわりによる食事摂取不良、陣痛の痛みや疲労、出産に伴う絶食状態などは、長鎖脂肪酸代謝異常症の患者さんにとって、深刻なエネルギー不足(代謝発作)を引き起こす危険な引き金となり得ます。

安全な妊娠・出産のために、以下の点が非常に重要になります。

妊娠前からの計画

妊娠を希望する段階から、代謝疾患の主治医と産科医に相談し、妊娠中のリスクや管理計画について十分に理解しておくことが大切です。必要に応じて遺伝カウンセリングも行われます。

専門チームによる周産期管理

妊娠が成立したあとは、代謝疾患の専門医、産科医、麻酔科医、管理栄養士などが連携する専門チームによる厳密な管理が行われます。

  • 妊娠中:定期的な血液検査や心機能のチェックに加え、絶食を避けるための厳密な食事管理(分割食やMCTオイルの活用など)が行われます。
  • 分娩時:絶食状態を防ぐため、陣痛が始まった時点からブドウ糖の点滴を継続的に行い、エネルギーを補給し続けます。
  • 産後:出産後も体力の回復にはエネルギーが必要です。油断せずに厳密な管理を継続します。

このように、専門家による緻密な計画と管理のもとであれば、長鎖脂肪酸代謝異常症の女性も安全に妊娠・出産を迎えることが可能です。

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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長

井林 雄太 監修

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