しびれ

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神経が原因で、皮膚がピリピリと痛むことはありますか?

山田記念病院 整形外科 整形外科部長

濱畑 智弘 監修

神経が原因で皮膚がピリピリ痛むことがあります。皮膚に症状が見られる場合、帯状疱疹の可能性があります。

解説

はい、神経が原因で皮膚がピリピリと痛むことがあります。

ピリピリと感じる痛みは、神経やそのまわりの構造に異常が起こることで生じることが多く、しびれを伴うことも多いです。
皮膚に異常を伴うかどうかで、受診するべき専門科が変わります。

皮膚に異常を伴う場合

皮膚に赤い水ぶくれが見られる場合は、帯状疱疹という病気の可能性があります。この病気は、水疱瘡(みずぼうそう)と同じウイルスが神経に沿って増殖して、皮膚に異常が起こります。水疱瘡にかかったことがある人にうつることはありません。
痛みが先に始まることが多いため、最初は皮膚に症状が全くないことがあります。皮膚に症状が見つかった場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。

皮膚に異常を伴わない場合

片側の腕または脚の症状で、肩こりや腰痛を伴う場合

首や腰で神経が圧迫されることで、手や足にピリピリした痛みを感じることがあります。片側の腕または脚の症状で、肩こり腰痛を伴う場合には整形外科を受診しましょう。

片側の手と足に同時にピリピリした痛みが始まった場合

片側の手と足に同時にピリピリした痛みが始まった場合には、脳の病気の可能性が否定できなくなります。腕や脚が動かしづらい(マヒがある)場合や、しゃべりにくいなど顔のまわりにも症状が見られる場合には、特に注意が必要です。救急外来や脳神経外科を受診しましょう。

両手や両足の末端でしびれを感じる場合

両手や両足の末端でしびれを感じる場合には、末梢神経に不調を生じている可能性があります。代表的な病気は糖尿病ですが、ほかにもさまざまな病気があります。意識がぼんやりするなどの重篤な症状がなければ、内科を受診しましょう。

おすすめのQ&A

左肘下から手指、左膝下から足指にかけての痺れと痛みが続いています。これは神経系の病気でしょうか?どの診療科を受診すべきか教えてください。

こんにちは。最近、左肘から手の親指と人差し指にかけて3週間ほどしびれがあります。さらに、昨日から左脚の膝下から親指にも軽いしびれが出てきました。左膝には違和感と痛みもあります。何かの病気や神経の問題かもしれないので、どの科を受診すれば良いか教えてください。

質問者のイラスト

50代 / 女性

ご相談いただきありがとうございます。いただいた情報から精一杯回答させていただきます。

手足のしびれや痛みは、神経系の問題が関与している可能性があり、まずは、脳神経内科を受診することをお勧めします。脳神経内科では、神経や骨・関節の問題を専門的に診断し、治療することができます。特に、左肘下から左手親指、人差し指までのしびれが三週間続いていること、さらに左脚膝下から親指にかけてのしびれが出始めたことは、注意が必要です。

考えられる原因としては、以下のようなものがあります

神経の圧迫:例えば、頸椎や腰椎の椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症が原因で神経が圧迫されると、手足にしびれや痛みが生じることがあります。

末梢神経障害:糖尿病やビタミン欠乏症などが原因で末梢神経が障害されることがあります。

血行不良:血管の問題で血行が悪くなると、しびれや痛みが生じることがあります。

特に、しびれが続く場合や痛みが増している場合は、早めに医療機関を受診することが重要です。これらの症状が進行すると、日常生活に支障をきたす可能性があります。

受診の目安としては、以下の状況が挙げられます

  • しびれや痛みが三週間以上続いている
  • 症状が悪化している
  • 日常生活に支障をきたしている
  • 他の症状(例えば、筋力低下や歩行困難)が現れている

お近くの脳神経内科は、こちらから検索できますのでご活用ください。

まとめ

神経圧迫や末梢神経障害、血行不良などが考えられます。早めに脳神経内科を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。

医師の回答を見る

右足のしびれが、立ち上がると悪化して座ると和らぎます。この場合は何科を受診すべきでしょうか?

右足がしびれます。椅子に座っている時は特に問題はありません。立ち上がってしばらくすると、右足がしびれてきます。歩いていると、しびれが徐々にひどくなります。腰を下ろすと、しびれは和らぎます。どの診療科を受診すればよいか、ご教示いただけますでしょうか。

質問者のイラスト

80代 / 男性

右足のしびれについてご相談いただきありがとうございます。お話を伺う限り、いくつかの原因が考えられますので、以下に説明いたします。

考えられる病気と診療科について

まず、疑わしいのは腰部脊柱管狭窄症です。これは、腰のあたりの脊髄が通っている脊柱管が狭くなることで、脊髄神経が圧迫され、しびれや痛みが生じる状態です。特に、椅子に座っている時は症状が出ず、立ち上がって歩くとしびれがひどくなるというのは、腰部脊柱管狭窄症に典型的な症状です。脊柱管が狭くなる原因に、腰椎椎間板ヘルニアや変形性腰椎症、後縦靭帯骨化症など、さまざまな病気があります。

この場合は、整形外科が専門になります。

似たような症状を呈する疾患に、「閉塞性動脈硬化症」もあります。この病気は、腹部大動脈から脚の方へ枝分かれする動脈が、動脈硬化により細く狭くなり、足へ流れる血流が悪くなることで、痛みを生じる病気です。喫煙されている方や、高血圧や糖尿病、脂質異常症(高コレステロール血症)にかかっている方は、この病気を発症するリスクが高まります。歩行中に足が痛くなるがしばらく 休むとまた歩けるようになるという症状は、「閉塞性動脈硬化症」でも特徴的な症状です。進行すると、足の血流がさらに悪化して、皮膚の血色が悪くなったり、冷たくなったり、じっとしていても痛みが出るようになります。最重症化した場合は、細菌感染を起こしたり、足が壊死したりして、切断手術を要することもあります。

この場合は、循環器内科や血管外科が専門になります。

受診の目安について

これらの症状が続く場合や、しびれがひどくなって日常生活に支障をきたす場合は、早めに受診することをお勧めします。特に、以下のような場合はすぐに受診してください。

  • しびれが急にひどくなった
  • 足の力が入らなくなった
  • じっとしていても痛くなってきた
  • 足先が冷たい、血色が悪い

これらの症状は、神経が強く圧迫されている可能性や、血流が急に悪化している可能性があり、早急な治療が必要です。

まとめ

歩行時に生じるが休むと改善する右足のしびれは、一般的に、腰部脊柱管狭窄症や閉塞性動脈硬化症などが考えられます。特に、歩くとしびれがひどくなり、休むと和らぐという症状はこれらの疾患の特徴です。ご相談いただいた内容だけでは、どちらの疾患の可能性が高いかは判断が難しいです。しかし、「閉塞性動脈硬化症」の方が、より重篤な病状の可能性があるため、まず循環器内科または血管外科(いずれもお近くになければ、一般内科でも構いません)を受診することをお勧めします。そちらで異常がなければ、次に整形外科を受診してみてください。お近くの循環器内科、血管外科、整形外科は、こちらから検索できますのでご活用ください。

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(参考文献)

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