かぜ症候群(上気道炎)
監修医師平松 由布季東日本橋内科クリニック 内科
- 更新日
- 2026/06/15
- 公開日
- 2020/09/03
風邪とは
鼻やのどへの感染が原因でいわゆるかぜ症状(せき、鼻水、のどの痛みなど)が出現します。多くはウイルスが原因ですが、一部は細菌が原因となります。
「風邪」とはどのような病気ですか?
風邪はウイルス性の急な上気道の炎症で、鼻や喉に多様な症状が出ます。
風邪は、一般的に「かぜ症候群」と呼ばれる疾患で、主に鼻や喉といった上気道に発生する急性の炎症です。
原因は多岐にわたるウイルスであり、
さらに発熱など、実に多様な症状を引き起こします。
通常、数日から1週間程度で自然治癒しますが、乳幼児、高齢者、基礎疾患を持つ方など、免疫力が低下している場合は症状が長引いたり、気管支炎や肺炎などの合併症を引き起こすリスクが高まります。
風邪の症状
風邪には初期症状はありますか?
風邪の初期症状は喉の違和感、鼻水、悪寒などがあります。
風邪の初期症状としては、喉のイガイガ感や軽い痛み、透明でサラサラした鼻水、くしゃみ、悪寒(寒気)などがよくみられます。
これらの症状は、ウイルスが体内に侵入し、鼻や喉の粘膜で増殖を始めることによって引き起こされます。
「風邪かな?」と感じたら、初期段階で、まず体を温め、十分な休息と水分補給(特に温かい飲み物)を心がけましょう。
初期症状の段階で適切な対処をすることで、ウイルスの増殖を抑え、症状の悪化を防ぎ、回復を早める効果が期待できます。
無理をせず、早めに休養を取ることが何よりも大切です。
風邪ではどのような症状がありますか?
風邪の症状は鼻や喉の痛み、発熱、倦怠感などがあります。
風邪の代表的な症状としては、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、喉の痛み、咳、痰などが挙げられます。
これらは、ウイルスが鼻や喉の粘膜に感染し炎症を引き起こすことで現れる症状です。
さらに、37℃程度の発熱、頭痛、全身の倦怠感、関節痛、筋肉痛といった全身症状を伴う場合も少なくありません。
症状の程度や現れ方には個人差が大きく、複数の症状が同時に出ることもあれば、特定の症状だけが強く現れることもあります。
通常、これらの症状は発症から数日~1週間程度で自然に改善に向かいます。
風邪の原因
風邪の原因は何がありますか?
風邪は主にウイルス感染で、飛沫や接触で感染し、免疫力が低下している場合などで感染リスクが高まります。
風邪の主な原因はウイルス感染です。
具体的には、ライノウイルス、RSウイルス、アデノウイルスなど、実に200種類以上ものウイルスが風邪を引き起こす可能性があると言われています。
これらのウイルスは、感染者のくしゃみ、咳、会話などによって空気中に飛散し、それを吸い込む飛沫感染、あるいはウイルスが付着した物に触れた手で口や鼻などの粘膜に触れる接触感染によって広がります。
疲労の蓄積、過度なストレス、睡眠不足などによって体の抵抗力(免疫力)が低下していると、さらにウイルスに感染しやすくなるため注意が必要です。
風邪の検査・診断
風邪のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
風邪のセルフチェックは、ある程度可能です。
- 症状の確認: 鼻水、咳、喉の痛み、発熱などの症状があるかを確認します。
- 体温測定: 体温を測り、平熱よりも高いかを確認します。
- 周囲の状況: 周囲に風邪をひいている人がいるか、季節の変わり目かなどを考慮します。
これらの情報を総合的に判断して、風邪かどうかをある程度推測できます。
ただし、自己判断はあくまで目安であり、正確な診断は医師にしてもらいましょう。
また、症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めるだけで、風邪かどうかのセルフチェックができます。ぜひご活用ください。
風邪はどのように診断しますか?
風邪は問診、診察で診断され、通常検査は不要です。他疾患が疑われるときは検査を行い、総合的に診断されます
風邪の診断は、主に詳細な問診と身体診察によって行われます。
医師は、患者さんの症状の種類、発症時期や経過、周囲の感染状況(家族や職場などでの流行状況)などを詳しく聞き取ります。
そして、視診(喉を目で確認)、聴診(呼吸音を聴診器で確認)などを行います。
通常、風邪の診断には特別な検査は必要ありません。
しかし、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、溶連菌感染症などが疑われる場合には、迅速検査キットを用いた抗原検査やPCR検査などを行うことがあります。
これらの検査結果と問診、診察で得られた情報を総合的に判断して、最終的な診断が下されます。
風邪の治療・対処法
かぜ症候群(上気道炎)への対処法は?
症状は大体1週間以内には自然に治まります。十分な水分摂取を心がけましょう。発熱でぐったりしている場合は市販の解熱薬を使用しても構いません。咳だけが長く残ることがあるので、その場合はお近くのクリニックなどの医療機関を受診してください
風邪の場合、主にどのような治療をしますか?
風邪の治療は対症療法です。安静、水分補給をし、症状に合わせて薬を服用します。
風邪の治療は、症状を緩和する対症療法が中心となります。
現在のところ、風邪の原因ウイルスそのものを直接的に攻撃し、死滅させる特効薬は存在しないため、安静を保ち、十分な水分補給を行うことが基本です。
など、症状に合わせて薬を使用します。
また、症状や体質に応じて漢方薬が用いられることもあります。
さらに、質の高い睡眠を十分にとり、消化がよく栄養バランスの取れた食事を心がけることも、回復を助けるうえで重要です。
受診の目安・何科を受診するべきか
風邪が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか?
風邪は軽症なら自宅療養も可能ですが、高熱、呼吸困難、激しい咳などあれば、医療機関を受診しましょう。
風邪の症状が軽く、自宅での安静と十分な水分補給によって改善が見込める場合は、必ずしも医療機関を受診する必要はありません。
しかし、
などの症状がある場合は、肺炎などの合併症を引き起こしている可能性もあるため、早めに医療機関を受診しましょう。
また、症状が4日以上長引く場合や、普段の風邪と様子が違うと感じる場合も、自己判断せずに受診を検討してください。
風邪が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
風邪の疑いがある場合は内科か耳鼻咽喉科を受診してください。
風邪が疑われる場合、受診する診療科は内科、または耳鼻咽喉科が適切です。
内科は全身の症状を総合的に診察してくれるため、発熱、頭痛、倦怠感など、全身症状が強い場合に適しています。
一方、耳鼻咽喉科は、鼻や喉の専門医がいるため、鼻水、鼻づまり、喉の痛みなど、鼻や喉の症状が特にひどい場合に適しています。
どちらを受診すべきか迷う場合は、普段から診てもらっている、かかりつけ医に相談するのがよいでしょう。
もし、かかりつけ医がいない場合は、まずは内科を受診するのが一般的です。症状に合わせて適切な診療科を選択しましょう。
かぜ症候群(上気道炎)の専門医がいる近くの病院はありますか?
かぜ症候群(上気道炎)の専門医がいる病院を見る風邪の薬
風邪は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
風邪薬は解熱鎮痛薬、鎮咳薬などで症状の緩和を図ります。
風邪の治療には、つらい症状を緩和する対症療法薬が用いられます。
主なものとして、
などがあります。
これらの薬には、眠気、便秘、口渇(口の渇き)といった副作用が現れることがあります。
使用する際には、添付文書(説明書)をよく読み、用法・用量を正しく守って服用しましょう。
気になる症状や不安な点があれば、自己判断せず、必ず医師や薬剤師に相談してください。
対処法・セルフケア
風邪の場合、日常生活で気をつけることはありますか?
風邪のときは睡眠、水分・栄養補給に気をつけて、マスク、手洗い、うがいも徹底しましょう。
風邪をひいたときは、無理をせず、安静にして体を休めることが大切です。
- 十分な睡眠: 睡眠不足は免疫力を低下させるため、しっかりと睡眠時間を確保しましょう。
- 水分補給: 発熱や鼻水などで水分が失われやすいため、こまめに水分補給をしましょう。
- 栄養補給: 消化のよい、栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。
- マスク着用:ほかの人にうつさないように、マスクを着用しましょう。
- 手洗い・うがい: 感染予防のため、こまめな手洗いとうがいを徹底しましょう。
風邪で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
市販薬で風邪が改善しない場合は医療機関を受診してください。
市販の風邪薬を指示通りに数日(3~4日程度)服用しても症状が改善しない、あるいは悪化する場合には、風邪以外の病気が隠れている可能性や、服用している薬が症状に合っていない可能性があります。必ず医療機関を受診しましょう。
医師の診察を受け、症状の原因を特定し、適切な検査と診断に基づいた薬を処方してもらうことが大切です。
また、薬物療法だけでなく、引き続き、安静を保ち、十分な水分補給を行うなど、基本的なセルフケアも継続するようにしましょう。
風邪に関連するその他の質問
風邪薬がないときは、どうすればいいですか?
風邪薬がなくても、通常は安静、水分・栄養補給、加湿、保温などで回復を期待できます。
風邪薬がない場合でも、以下の方法で症状を和らげ、回復を助けることができます。
- 安静にする: 体を休め、体力の回復を優先しましょう。
- 水分補給: 水やお茶、スポーツドリンクなどでこまめに水分を補給しましょう。脱水症状を防ぎます。
- 加湿: 部屋の湿度を保つことで、鼻や喉の乾燥を防ぎ、症状を和らげます。
- 栄養補給: 消化のよい、温かい食事を摂り、体力をつけましょう。
- 体を温める: 温かい飲み物を飲んだり、入浴したりして体を温めましょう。
これらの方法で、薬がなくても症状を緩和し、免疫力を高めることができます。
風邪をよくひくのはなぜですか?
風邪をひきやすいのは、免疫力低下、感染対策不足、環境、体質などが複合的に関係しているためです。
風邪をよくひく原因はいくつか考えられます。
- 免疫力の低下: 疲労、ストレス、睡眠不足、栄養不足などにより、体の免疫力が低下していると、ウイルスに感染しやすくなります。
- 生活習慣: 手洗いやうがいなどの基本的な感染対策が不十分だと、ウイルスに接触する機会が増えます。
- 環境: 人混みや乾燥した場所に長時間いると、ウイルスに感染しやすくなります。
- 体質: アレルギー体質の人や、呼吸器系の疾患を持っている人は、風邪をひきやすい傾向があります。
これらの要因が複合的に関係していることが多いです。
風邪とコロナの違いはなんですか?
風邪とコロナ(COVID-19)は症状や重症化リスク、検査方法が異なります。
風邪と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、どちらもウイルスによる感染症ですが、いくつかの違いがあります。
- 症状: 風邪は、鼻水、咳、喉の痛みなどが主な症状ですが、COVID-19は、味覚・嗅覚障害などが特徴的です。
- 重症化リスク: 風邪は通常、重症化することはまれですが、COVID-19は、肺炎や呼吸困難などを引き起こし、重症化するリスクがあります。
- 検査: 風邪は、症状から診断することが多いですが、COVID-19は、PCR検査や抗原検査などでウイルスの有無を確認します。
症状だけで判断するのは難しいため、疑わしい場合は医療機関を受診しましょう。
風邪を一晩で治す方法はありますか?
風邪の即時完治は難しいですが、休養、保温、水分補給で症状緩和などが期待できます。
残念ながら、風邪を一晩で完全に治す方法はありません。風邪のウイルスを撃退するには、体の免疫システムが働く時間が必要です。
しかし、症状を和らげ、回復を早めるためにできることはあります。
- 早めに休む: 体力を温存し、免疫力を高めるために、早めに就寝しましょう。
- 温かくする: 体を温めると、血行がよくなり、免疫細胞が活発に働きます。
- 水分補給: 水分不足は症状を悪化させるため、こまめに水分を摂りましょう。
これらの対策で、翌朝には少し楽になっている可能性があります。
風邪に効く食べ物はありますか?
風邪のときには野菜や果物、消化のよいものなどを摂取するとよいでしょう。
栄養バランスの取れた食事は、体の回復を助け、免疫力を高めるうえで重要です。
風邪について、医師からのよくある質問
医師からよくある質問はありますか?
「かぜ症候群(上気道炎)」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。
- 体温は37.5℃以上ですか?
- 安静にしていても関節が痛みますか?
- 体のだるさはありますか?
- 寒気がしますか?
- 鼻水が出ていますか?
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この記事の監修医師
平松 由布季 先生
東日本橋内科クリニック 内科
2015年愛媛大学医学部卒。 松山赤十字病院で初期研修後、東京ベイ・浦安市川医療センターで内科後期研修を修了。 引き続き同センター総合内科で、フェローシップ研修を行い、2024年1月まで医員、外来医長として勤務。 病棟専門の総合医であるホスピタリストとして、特に若手医師の教育、臨床倫理(アドバンス・ケア・プランニングや意思決定支援など)に注力してきた。 2022年6月からは日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師支援部門 病院総合医チーム副代表に就任。"病院総合医の価値を社会に発信し、これを志す若手の道標になる"をMISSION&VISONに掲げ、学術大会等での企画運営、商業誌執筆、若手医師のキャリア支援などを行なってきた。 2024年2月から東日本橋内科クリニックで勤務。
- 更新日
- 2026/06/15
- 公開日
- 2020/09/03