子宮腺筋症は主にどのような薬で治療しますか？副作用はありますか？

子宮腺筋症の治療は薬物療法が中心です。痛みを和らげる薬と、病気の進みを抑えるホルモンの薬に分かれます。症状の強さ、年齢、将来の妊娠希望を総合して選択します。

【主なホルモン療法薬】

ジエノゲスト（女性ホルモンを調整する飲み薬）

• 排卵を抑え、月経痛や骨盤の痛みを軽くします。
• 不正出血を高頻度で認めますが、時間の経過とともに改善することが多いです

レボノルゲストレル子宮内システム（子宮に入れる器具）

• 子宮内で少量の女性ホルモンを出し、出血量や痛みを減らします。
• 一度子宮内に入れると、最大5年間、効果が持続します。
• 使用当初は不正出血を認めることがありますが、時間の経過とともに改善することが多いです
• 頻度は低いですが、子宮外に脱出してしまうことがあります

GnRH作動薬（女性ホルモンを強く抑える薬）

• 一時的に閉経に近い状態にして病変を小さくします。大量出血時の緊急止血にも使います。
• 効果は一時的なため、中止後に症状が戻りやすいです。
• この病気は閉経すると通常は改善するため、そのまま閉経を迎えることを期待する場合、または手術前に一時的に病変を小さくすることを目的に使用されます。

薬物療法で効果が不十分な場合や症状が重い場合には、子宮全体を取り除く子宮全摘術などの「手術療法」も検討されます。